東急不動産(株)、(株)東急コミュニティー、ソフトバンク(株)、(株)日建設計は17日、ロボットフレンドリーな環境構築に向けた共同研究の成果を発表した。
ロボットのスムーズな運行を可能にするロボットフレンドリーな環境の構築に向け、東急不動産が管理・運営する「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」(東京都港区)を対象に、ロボットの運用に影響を与える課題の整理、施設・人・ロボットの観点における対策案をまとめた。
課題については、点字ブロックや光の反射への対応といった、建築上のもの、曲がり角や混雑する通路などで人と接触するといった運用上のものに大きく整理。その上で、例えば段差の解消やスペースの確保といった施設側、警笛やルート設定の調整といったロボット側、走行エリアの制限や運用ルールの設定といった人側(運用側)の各観点から、採用のしやすさを踏まえた評価を実施。対策方針も含めて一覧化した。
その中でも特に運用に関する「人とロボットの共存実現」が大きな課題となっていたが、曲がり角における人とロボットの衝突を避ける実証実験などから、効果的な対策案も確認できたという。
こうした対策案を踏まえ、物理環境を変更しづらい既存建物でも、ロボットの導入の検討を促進していく。
さらに、今回の取り組みをさらに進め、ガイドラインなどを策定することで、ロボットの導入時における費用対効果の向上や導入ハードルの低下などにつなげる。併せて、ロボットフレンドリーなビルの仕様や運用についても、標準化を進めることが重要との考えから、ロボットに関わる事業者や行政、ロボットフレンドリー施設推進機構などの推進団体と共に、取り組みを進めていく計画。