不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2023/5/11

売上・営利が2年連続過去最高/旭化成23年3月期

 旭化成ホームズ(株)は11日、2023年3月期決算(連結)の説明会を開催した。

 当期(22年4月1日~23年3月31日)は、売上高8,592億円(前期比9.2%増)、営業利益746億円(同5.6%増)となり、ともに2年連続で過去最高を更新した。売上高が8,000億円を超えるのは初めて。

 建築請負部門は、戸建住宅「へーベルハウス」において、重鉄2階建てのプロモーションを積極的に展開することで中大型面積帯の拡販に注力。集合住宅「ヘーベルメゾン」においては、ZEH-M商品やペット共生型賃貸住宅などの付加価値型賃貸住宅の提案を促進したほか、旭化成不動産レジデンス(株)との連携強化に努め高家賃戦略を推進した。戸建ての引渡戸数は7,334戸(同7.6%減)、売上高は2,658億円(同1.4%減)、集合住宅の引渡戸数は6,645戸(同3.1%減)、売上高は1,210億円(同8.4%増)に。セグメント全体での売上高は4,107億円(同1.8%増)、営業利益は370億円(同1.5%増)だった。受注状況は展示場の来場数減少等が影響し、受注戸数は1万584戸(同20.5%減)、受注高は3,556億円(同7.5%減)となった。期末時点の受注残高は5,030億円。

 不動産部門(旭化成不動産レジデンス)は、賃貸管理事業では、へーベルメゾンの空き駐車場を活用したシェアサイクルサービスの試験導入、賃貸物件の新規申し込みオンラインサービスを開始した。管理戸数は11万6,000戸を超え、空室率は2%台前半を維持するなど堅調に推移。分譲マンション事業では、上期に東京都荒川区での都市共同化(等価交換)事業、兵庫県神戸市での商業・住宅一体複合型の再開発事業における建築物が完成し、下期には、東京都渋谷区での都市共同化(等価交換)事業が竣工するなどした結果、売上戸数624戸を計上。売上高が1,895億円(同3.8%増)、営業利益が217億円(同9.9%増)となった。

 海外事業は、北米事業で、住宅用配管、躯体、電気、基礎などの工事を行なう建築サプライヤー「Focus社」を、豪州事業で、ビクトリア州のビルダーArden社を買収。為替の影響もあり、売上高2,034億円(同39.1%増)、営業利益92億円(同22.4%増)と、大幅なプラスとなった。売上高については現在進めている中期経営計画で設定した25年度2,000億円を3年前倒しで達成した。

 次期は、建築請負部門において大屋根、高天井、勾配吹き抜け等の提案で近郊郊外の中大型マーケットの深耕を図る。不動産部門で、事業創出力の強化、高品質・高付加価値賃貸、買取再販事業等を推進する。4月1日に旭化成レジデンス代表取締役社長に就任した高橋謙治氏が「旭化成ホームズグループのシナジーを生かしながら、分譲・建て替えに加え、賃貸マンションの開発も増やしていく」と今後の抱負を話した。

 売上高は8,750億円、営業利益は755億円と、いずれも3年連続の過去最高を目指す。

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請負契約

当事者の一方がある仕事を完成することを、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことをそれぞれ約束する契約。例えば、住宅の建築工事、洋服の仕立て、物品の運搬などの契約がこれに該当する。

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