不動産ニュース / 開発・分譲

2023/5/25

日鉄興和不他、釜石のワーケーション事業を拡充

ワーケーション施設初弾の「ねまるポート」

 日鉄興和不動産(株)は、岩手県釜石市、観光まちづくり会社の(株)かまいしDMC、(株)オカムラと共同で手掛けている同市における官民連携のワーケーション事業を拡充する。日鉄興和不動産とオカムラが同市に対して企業版ふるさと納税を実施。それらを原資に、2021年10月に開設したワーケーション施設に次ぐ第2弾施設を、25年度をめどに開設する。

 同市、かまいしDMC、日鉄興和不動産は21年3月、「釜石市におけるワーケーション事業の実施に向けた包括連携協定」を締結。地方創生およびこれからのワークスタイルの研究・提案を行なうための施設として、市内の2階建て店舗をリノベーションしたワーケーション施設「ねまるポート」を同年10月開設。同時にオカムラが同協定に参画した。
 釜石の自然・歴史・文化等を学ぶプログラムをパッケージ化して提案する同市の「オープン・フィールド・ミュージアム」構想の中核施設と位置づけ、企業や学生を対象に、「震災の記憶の追体験」「復興まちづくり」「漁船クルーズなど一次産業体験」「地元企業との意見交換」といった研修プログラムを提供してきた。

 オープン以来、24社の企業の社員175名が利用し、創出宿泊数は393泊。飲食や物販などによる実地元消費額は約900万円という実績を上げた。「企業からの研修受け入れを中心に、釜石ならではの体験プログラムを提供することで、仕事に対する気付きを与える、企業のイノベーションに通じるワーケーションを実現した。メインは2泊か3泊、長くても1週間という点も評価されている」(かまいしDMC代表取締役・河東英宣氏)。

 利用者の評価が高く注目度が上がっていること、初弾施設のキャパシティが最大でも10名と小規模であることから、第2弾の施設を市内の市有地に開設する。24年度から施設設計に入る。新施設は最大50名の利用を可能とし、デジタル環境も整備する。整備にあたっては、日鉄興和不動産とオカムラによる企業版ふるさと納税(各1億円)と国のデジタル田園都市構想推進交付金を活用する。

 25日行なわれた事業成果発表会で挨拶した釜石市長の野田武則氏は「震災復興が終わり、これからの新しいまちづくりをどうしたらよいか。人口が減り続ける中、まちの活力を維持するために、関係人口・交流人口を獲得する。ワーケーションはその要の事業。これからの釜石に目を向けていただく場として、企業の学びの場として、ワーケーションをもっともっと発展させ、地方都市のまちづくりのモデルになれればうれしい」と抱負を語った。

 また、日鉄興和不動産代表取締役副社長の吉澤恵一氏は「震災復興と、釜石の未来のため協力できないかと考えワーケーション事業に全面的に関わらせていただいた。当社の社員もプログラムに参加し、地元の皆さんと交流し、多少なりとも地域活性化に寄与できた。釜石でのワーケーションは、企業の課題解決に直結する、真のワーケーションと確信している。ワーケーション事業を通じ、不動産業の新しい働き方、新たなライフデザインの在り方を追求し、新たな商品や事業を考えていく」などと語った。

25日に行なわれた、企業版ふるさと納税の寄付目録・感謝状贈呈式。(写真左から、オカムラ代表取締役社長執行役員・中村雅行氏、釜石市市長・野田武則氏、日鉄興和不動産代表取締役副社長・吉澤恵一氏)

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ワーケーション

通常の職場とは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事をすること。英語のwork(仕事)とvacation(休暇)とを組み合わせた和製英語である。

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