不動産ニュース / 開発・分譲

2023/9/15

三菱地所がキャンプ施設開発に参入。初弾は山中湖

「キャンプ・アンド・キャビンズ山中湖」管理棟
施設中央に子供たちの遊び場になる池を配置

 三菱地所(株)は15日、キャンプ施設開発事業の初弾となる「キャンプ・アンド・キャビンズ山中湖」(山梨県南都留郡)を開業した。長期経営計画に掲げたエンドユーザーを対象とした「サービス・コンテンツ提供領域」への進出の一環で、2019年から事業化を模索していたもの。

 東富士五湖道路「山中湖」インターチェンジから車で10分に立地。中央日本土地建物(株)が保有する山林約3万坪を三菱地所が賃借。同社が企画・開発し、キャンプ場運営会社の(株)池上商事が運営する。同事業を担当する都市開発部統括の妹尾 桂氏が、池上商事が運営する那須のキャンプ場の常連で、その雰囲気を気に入ってたことから、同社に協業を打診。今回の開発用地やコンセプトを決め、21年11月に事業化が決定した。

 コロナ禍を受けキャンプ場市場は拡大しているものの、ユーザーニーズに合った施設・サービスの開発や、新規施設用地の探索などに運営会社が過大なリソースを割けないという実態がある。そこで、三菱地所がキャンプ場への投資、企画・開発を担い、キャンプ場運営会社と協業して施設を展開していく。

 従来のキャンプ場では味わえない体験や雰囲気のある「コンセプト型キャンプ場」として、ハード・ソフトを作り込んだ。施設全体は、アメリカナイズな雰囲気で統一。テントサイト105区画、キャビン・コテージ49画を用意。カフェ、飲食店、各種用具レンタル、売店、大浴場、シャワールーム、コインランドリー、キッチンなどの付帯施設に加え、子供向けの遊具やアクティビティイベントも多数用意した。

 テントサイトは、大型テントにも対応する広さ100~300平方メートルを確保。東屋付き、トイレ・シンク付きなども用意した。キャビンも、複数家族用や二階建て、ドッグラン付き、ガレージハウス風などバリエーションを持たせている。テントサイトは、1区画1泊5,000円~、キャビンは1区画1泊1万6,000円~。開業初日は、500人が利用した。

 近隣の三菱地所運営の各施設とも連携しながら、利用者数を増やし、数年間で年間利用者数10万人を目指す。同施設で運営ノウハウを積みながら、今後の事業化を検討していく。

キャビンは複数家族用、2階建てなどさまざまなバリエーションを用意
テントサイトは広さ100平方メートル以上とゆとりある大きさ。東屋付き、トイレ・シンク付きなど付加価値を持たせた

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