(株)リクルートの住まい領域の調査研究機関であるSUUMOリサーチセンターは9月29日、「2022年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」結果を発表した。22年4月1日~23年3月31日の間、賃貸住宅に入居した18歳以上の男女を対象に調査を実施。有効回答数は1,208件。
見学物件数は平均2.7件(前年度2.9件)と、前年度から減少。05年以降、緩やかな減少傾向が見られる。世帯構成別に見ると、見学した物件数はファミリーが最も多く、平均3.2件だった。
オンライン内見実施率は、合計で32.5%。内訳は、オンライン内見のみ実施者が22.7%、オンライン内見・対面での内見併用者が9.8%。性・年代別では男性30歳代・20歳代以下、世帯構成別では男性社会人がオンライン内見のみの実施率が高いことが分かった。女性30歳代やファミリーでは、オンラインと対面の併用率が、全体よりも高かった。
オンライン上で行なう賃貸契約(ITによる重要事項説明)については、認知率(78.3%)、内容把握率(41.1%)、実際の利用率(14.9%)とも前年度からすべて上昇。全体に比べて、実際に利用したことがある割合が高いのは、世帯構成別ではファミリー、性・年代別では男性30歳代・20歳代以下で、いずれも2割を超えていることが分かった。
設備に対する満足度は、「24時間出せるゴミ置き場」が、7年連続満足度1位に。加えて22年度は、「ディンプルキーなどのピッキング対策のカギ」も同率1位となった。世帯構成別に見ると、「ディンプルキーなどのピッキング対策のカギ」の満足度が全体に比べて高いのは、女性社会人であることが分かった。
今後、ペットを飼いたい人の割合は44.5%で、現在の飼育割合(18.2%)の2倍以上だった。内訳を見ると、最も多いのは「小型犬」(23.8%)、次いで「猫」(19.8%)。属性別に見ると、ファミリー、リモートワーク実施者で、今後ペットを飼いたい人の割合が全体に比べて高かった。また、家賃が高い人ほど、ペットを飼いたい割合が高いことが明らかになった。
魅力を感じるコンセプトの1位は「防災賃貸住宅」(34.1%)、次いで「デザイナーズ賃貸住宅」(27.8%)、「カスタマイズ・DIYができる」(20.3%)が続いた。上位10項目は、前年度と同じに。属性別に1位のコンセプトを見ると、男性社会人は「デザイナーズ賃貸住宅」、女性社会人と2人暮らしは「防災賃貸住宅」、ファミリーは「子育て世帯向け」、ペット飼育者は「ペットオーナー向け」となった。