不動産ニュース / 開発・分譲

2023/11/21

中央日土地、田町のスマートビルを着工

「田町駅前建替プロジェクト」完成予想図

 中央日本土地建物(株)と(独)都市再生機構(UR都市機構)は20日、共同で開発を進める「田町駅前建替プロジェクト」(東京都港区)の地鎮祭を行なった。

 両者で区分所有していた賃貸住宅とオフィスの複合施設「春日ビル」(港区芝五丁目)を共同で建て替える事業。都営浅草線・三田線「三田」駅に直結、JR山手線・京浜東北線「田町」駅徒歩2分に立地。敷地面積約5,140平方メートル、鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造地上20階、地下3階建て、延床面積約5万5,500平方メートル。オフィスを中心に、店舗、インキュベーションオフィス、カンファレンス、子育て支援施設を設ける。設計は(株)日本設計、施工・監理は清水建設(株)。2025年5月末竣工予定。

 中央日本土地開発では初となる「環境配慮型スマートビル」。ビルの各種設備をシステムとリアルタイムに連動させてデータを収集・解析し、効率的にビルを管理する。オフィスフロアでは、空調・照明を自動制御するIoTセンサー、外気状況から快適な自然換気のタイミングを判断して通知する専用アプリを導入。共用スペースには、災害時におけるビルの安全状況を分析・判断するシステムにより、警報・注意報などと合わせてデジタルサイネージに最新情報を発信する。

 環境配慮では、南北面の窓を二重ガラス構造にして空調負荷を抑え、東西面には西日等を遮る縦フィンや自然換気装置、太陽光の反射で天井を照らすように自動調整するブラインドなどで、消費エネルギーを効率的に削減。雨水の利用や太陽光パネルの設置などにより環境負荷の低減を図る。これらの取り組みにより、「ZEB Ready 認証」、「DBJ Green Building 認証5つ星」、「CASBEE ウェルネスオフィス認証S ランク」を取得する予定。

 地鎮祭で挨拶した中央日本土地建物代表取締役社長の三宅 潔氏は「13年に建て替えの検討を開始してから10年をかけて着工を迎えることができた。当社初のスマートビルであり、オフィスを中心に、カンファレンスや子育て支援施設を設けるほか、公開緑地も配する。テナントのみならず地域の方々もくつろげる施設になると確信している」などと抱負を語った。

鍬入れを行なう中央日本土地建物の三宅 潔社長
「テナントのみならず地域の方々もくつろげる施設となろことを確信している」と話す三宅社長

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ZEB

消費する一次エネルギーが実質的にゼロである建物。英語のNet Zero Energy Building(ネット ゼロ エネルギー ビルディング)の略語である。

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