不動産ニュース / 開発・分譲

2023/11/22

溜池山王で9階建ての木質化オフィスビル/野村不

「野村不動産溜池山王ビル」外観。格子状に木質フレームが表出している

 野村不動産(株)は21日、「野村不動産溜池山王ビル」(東京都港区)をメディアに公開した。

 東京メトロ銀座線他「溜池山王」駅徒歩4分、「虎ノ門」駅徒歩6分に立地。建物は鉄骨造一部木造地上9階地下1階建てで、延床面積は5,594.97平方メートル、基準階面積は535.86平方メートル。

 470立方メートルの木材を使用した木質オフィスビルで、木材の使用により、建設時のCO2排出量約125tの削減と、木材が成長段階で吸収するCO2約285tの固定化を実現している。使用木材については、2~5階については2時間耐火、6階以上は1時間耐火を実現。清水建設(株)固有の技術と鉄骨造を合理的に組み合わせ、耐震性、施工性も確保した木質空間の創出を実現させている。

 外装では、木質フレームを表出。木の格子部分には高耐候性クリア塗料を塗布した上でガラスでケーシングすることで、長期間の美観保持を実現している。
 オフィスフロアについては、鉄骨造と木質構造の特性を生かした合理的なハイブリッド架構計画により、21m×18m、梁下有効高2.6mの無柱の木質オフィス空間に。天井や梁を木質化することで、テナント工事である間仕切り工事に支障が出たり原状回復工事費用が高額になってしまうという課題があるが、それに対してはスラブ下のCLT面に人工木を仕込むことで木材本体を削らずに間仕切り工事ができるようにするといった工夫をしている。さらに、吹き出し口を移動できる床吹き出し空調や付け外しがしやすい照明の採用などにより、レイアウトの可変性を高めている。

 エントランスは、杉材のルーバーを規則性をもって配置すると共に、内外にわたり植栽を配置。さらに、エントランスに付随したテナント専用ラウンジには、準不燃クリア塗料を塗布した木の天井を採用した。

 同ビルは、竣工前に一棟賃貸借契約が完了している。

 野村不動産の担当者は、「内装の木質化だけではなく、外装でも木質化が認識できるようなデザインにこだわった。木質ハイブリッド構造の技術的な検証、テナント・マーケットの評価についてフィードバックを行ないながら、今後も木質ハイブリッド構造のビルの展開を進めていく」と述べた。

オフィスフロア。柱や梁、天井を木質化している。天井高は、もっとも高いところで3.6m、梁下有効高2.6m
テナント専用ラウンジ。準不燃クリア塗料を塗布した木の天井を採用している

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CLT

木材板を積層接着した厚型のパネル。英語のCross Laminated Timberの略で、和訳は「直交集成板」である。 CLTは、板の層を繊維方向が直交するように交互に張り合わせたもので、高い寸法安定性、優れた断熱性があるほか、CLTを柱や梁とする構造は軽量で耐震強度を確保できるとされている。

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