
三菱地所(株)と国立大学法人東京医科歯科大学は1日、同大学湯島・駿河台キャンパス(東京都文京区)内にシェア型ウェットラボ「TIP-RCCシェアラボ」を開設、4月から運用を開始すると発表した。両者が共同で運営するイノベーションプラットフォーム「TIP」の取り組みの一環。「TIP」については、過去のニュースを参照。
「RCC」は「リサーチコアセンター」の略で、遺伝子解析や組織解析などが行なえる装置を設置した、同大学内の施設のこと。ウェットラボは、遺伝子を抽出するなど細胞等を取り扱う実験を行なう研究施設で、バイオや医療系のスタートアップから高い需要がある一方、数は不足している。同大学との共同研究契約を必要としないオープンなラボとすることで、関係者間の交流を促し、本郷・お茶の水エリアを世界有数のバイオ医療コミュニティーに発展させるとともに新産業の創出を目指す。
湯島キャンパスのシェアラボは、約85平方メートル。共用機器を学内料金相当で利用できるほか、微生物使用実験専用のラボを無料で使用可能。TIP会員専用のスペースも用意し、1ベンチ当たり1人に限り無料で利用できる。
駿河台キャンパスのシェアラボは、約72平方メートル。ドラフトチャンバー(局所排気装置)を備え、有機溶媒や有害微生物を扱う実験が可能。培養室やコワーキングスペース、会議室も使用できる。また1人に限り、湯島キャンパスのRCCやTIP会員専用スペースの無料利用も可能。
