大東建託(株)は12日、同社の事業所を防災拠点として運営する「ぼ・く・ラボステーション」を、10月中に7拠点新設し、全国51拠点に拡大すると発表した。
同社は、2018年に防災と暮らし研究室「ぼ・く・ラボ」を設立。地域に設置した防災拠点を起点に、防災を通じた地域コミュニケーション機会の創出や、災害配慮型の商品・サービスなどを開発している。
「ぼ・く・ラボステーション」は、被災時に災害備蓄品や社用車を活用した電力を無償で供給する拠点。その他にもグループ会社では、大東建託パートナーズ(株)が、災害復旧時に必要となる備品を用意する防災拠点「防災備蓄倉庫・防災備蓄営業所」を36ヵ所で、(株)ガスパルは、被災時にLPガスから電気を発電し無償提供する防災拠点「災害対応ユニット」を48ヵ所に配置。ケアパートナー(株)は、災害時に帰宅困難者を支援する「災害時帰宅支援ステーション」を40ヵ所で展開している。
同社では今後、全国のグループ各社の拠点で、各地域の自治体とも連携しながら防災レジリエンスの強化を支援していく。また現在、和歌山県と兵庫県に構築している防災に特化したまち「防災town(タウン)」を、30年までに10拠点に拡大していく計画。
さらに同社では、防災士の資格取得を促進。24年10月からは、資格を取得した同社グループの従業員による「防災士プロジェクト」を発足する。
災害時の職種別役割の周知や事業部・事業所単位で安否確認訓練など、各事業所での防災力向上を目指す。オーナーや入居者には、防災イベント、防災配慮型賃貸住宅の説明などを実施。地域住民には、避難訓練への参画や自治体への協定締結提案など、より地域に根差した防災活動を展開していく。