不動産ニュース / 開発・分譲

2024/9/19

大阪・堺で「段階的施工」による団地建て替え

現在の「新金岡C団地」

 旭化成不動産レジデンス(株)は19日、大和ハウス工業(株)、(株)長谷工コーポレーションと共に事業協力者として参画している「大阪府堺市新金岡C団地マンション建替事業」(堺市北区)において、マンション建替組合が設立されたと発表した。

 「新金岡C住宅団地」は築56年。敷地面積は1万8,056.46平方メートルで、鉄筋コンクリート造4階建ての建物8棟で構成され、従前の総戸数は232戸。JR「新金岡」駅周辺で昭和40年代以降に行なわれた住宅開発の一環として整備された。設備・施設が物理的にも社会的にも老朽化が進んでいることや空き住戸の増加、共用部にエレベーターがないことなどが問題となり、2015年に建替検討委員会を設置。検討を進めてきた。

 今回の建て替えでは、区分所有者の引っ越し・仮住まいの負担を軽減することを目的として、「段階的施工方式」を採用した。敷地をA・Bに2分割し、A敷地の空き住戸を仮住まいに充ててB敷地のみを解体。その後、B敷地の建て替え後の建物に区分所有者が引っ越して、全住戸が空いたA敷地を参加組合員に売却する。区分所有者にとっては、この段階で建て替え計画が完了することになる。

 団地外への仮住居をなくす、もしくは最小限に抑えることや解体・新築工期を短縮することで、区分所有者の経済的・精神的な負担軽減を図る試み。また、A敷地を参加組合員に売却することで、工事費や保留床処分価格の変動リスクを低減するほか、建替組合の諸経費・各手続きの負担軽減を図ることもできる。

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