神奈川県住宅供給公社は12日、大規模改修工事を終え、8月に完成した本社ビル(横浜市中区)の概要を発表した。
同ビルは1973年1月竣工。設備の老朽化および陳腐化が進んでいたことから、2023年に改修工事に着手した。建物は、鉄骨鉄筋コンクリート造、地上11階地下1階建て、延床面積1万362.918平方メートル。
地上2~11階の窓ガラスはLow-E真空ガラスに交換し、高い断熱性と遮熱性を備えた開口部に。館内各所の照明はLED照明に更新し、エネルギー消費量の削減(従来比約46%)を図り、年間約300t-CO2の削減(同47%)を目指す。また、平置き駐車場の1区画を「車椅子使用者用駐車施設」へ改修。そこから1階エレベーターホールまでの通路にスロープを新設し、さらに扉は自動ドアにした。平置き駐車場の3区画にはEV自動車充電器を設置している。
BCP対策として、電気設備等の配置を屋上ペントハウス内へ変更。ビル全体で必要となる飲料水・雑用水として「災害対策本部活動想定人数30人×4日分」「帰宅困難者等450人を想定×1日分」の水量を、地階の受水槽に留保する。
地上1・2階の情報発信拠点「Kosha33」には、関内イノベーションイニシアティブ(株)(横浜市中区、代表取締役社長:森川正信氏)が運営する、1棚1オーナー型の書店「LOCAL BOOK STORE kita.」、会員制コワーキングオフィス「mass×mass」、県内で生産された小麦を使用したパンを販売する「ベーカリー三三(サンサン)」が新たに加わる。