(株)奥村組は25日、同社が所有する全国6棟の社宅を賃貸住宅として再生・収益化するプロジェクトを、リノべる(株)を事業パートナーとして進めていくと発表した。
同プロジェクトは、使用を取りやめた社宅7棟のうち6棟を賃貸住宅として利活用することで、良質な住宅ストックの循環、持続可能な事業の実現を目指すもの。既存の住宅ストックを利活用するため、新築物件と比較してCO2排出量を削減することができる。また、長期修繕計画を立案することで、建物の長寿命化と収益化を図る。事業企画・設計を同社とリノべる、施工をリノべるが担当。竣工後は、奥村組の賃貸マンションブランド「OC RESIDENCE R」(オーシー レジデンス アール)として賃貸住宅事業を行なう。
6棟の再生におけるグランドコンセプトは「『Human × Green × Honest Development』~人と人の暮らしと自然を誠実に繋げ、持続可能なまちをつくり社会から必要とされ続ける企業へ~」。大規模修繕や設備・デザインの更新に加え、緑と人をつなぐ空間づくりや、まちに開くスペースなどをプロジェクトごとに盛り込む。
全棟建物調査を実施し、建物ごとに再生計画を策定。例えば、「オーシー レジデンス アール 横浜日野」(横浜市港南区、総戸数42戸)は「緑と生物がつなぐ安心安全な住まい」をコンセプトにリノベーションしており、外構の空地部分には四季を感じられる花木を新植。地域に生息する鳥や蝶などの生物を呼び込む植物を設置することで、生物多様性に配慮した。
各物件の竣工・入居開始は、「王寺」(奈良県北葛城郡、同20戸)、「出汐」(広島市南区、同4戸)はともに2025年1月にリノベーション竣工、2月から入居開始。
「浜口」(大阪市住之江区、同15戸)、「横浜日野」、「戸田」(埼玉県戸田市、同31戸)はいずれも同年2月にリノベーション竣工。「浜口」は2月、「横浜日野」と「戸田」は3月から入居開始。
「西宮大箇」(兵庫県西宮市、同46戸)は同年3月にリノベーション竣工、4月から入居開始の予定。