(一財)日本不動産研究所は4月30日、2025年1月時点の全国賃貸オフィスストック調査の結果を公表した。三大都市(東京区部、大阪市、名古屋市)、主要都市(札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、横浜市、京都市、神戸市、広島市、福岡市)、地方都市(前記以外の県庁所在都市35都市)の全国47都市に所在する延床面積1,000平方メートル以上の賃貸オフィスビルを対象に調査した。
全国47都市のオフィスビルストックは1月時点で2万239棟・1億5,316万平方メートル。地域別の分布を見ると、三大都市圏に床面積ベースで74%が集中しており、東京区部が1万1,289棟・8,504万平方メートル、大阪市2,497棟・2,097万平方メートル、名古屋市1,126棟・808万平方メートル。東京区部については、都心5区がその75%を占めた。主要都市においては、横浜市が680棟・759万平方メートルと最も多く、次いで福岡市が779棟・528万平方メートル、札幌市630棟・399万平方メートルとなった。
新築ビルは166棟・284万平方メートル。地域別では大阪市が15棟・89万平方メートル、東京区部79棟・84万平方メートルと続いた。
竣工年別に分析すると、新耐震基準以前(1981年以前)に竣工したオフィスビルストックは全都市で2,625万平方メートルと全ストック17%を占める。地域別にその割合を見ると、福岡市と札幌市が23%で最も高く、京都市が21%と続いた一方で、みなとみらい21地区がある横浜市は7%、幕張新都心のある千葉市は10%と低かった。
25~27年のオフィスビル竣工予定は全国で204棟・748万平方メートル。地域別では都心5区が86万へと全体の63%を占めている。周辺18区も合わせると、東京区部だけで全体の74%となっている。このほか、横浜市が36万平方メートル、福岡市が34万平方メートルなど、開発が活発なエリアが続いた。