不動産ニュース / その他

2025/6/3

古民家を民泊に再生する新プロジェクト/Airbnb

プレス発表会の様子。左から、(一社)全国古民家再生協会事務局長の河野公宏氏、Airbnb共同創業者兼CEOのブライアン・チェスキー氏、クリエイティブ監修を務める水原希子さん、ローラさん、京都の物件のホストである山中さん、茨城の物件のホストである村田さん

 Airbnb japanは3日、「Akiya Design Project」のプレス発表会を開催した。 

 空き家となっている古民家などの伝統的な家屋を再生し宿泊施設として提供するプロジェクト。(一社)全国古民家再生協会の協力を得て取り組む。

 クリエイティブ監修として、タレントの水原希子さん、ローラさんが参加。それぞれAirbnbのホストとコラボレーションし、元空き家だった古民家の再生に取り組む。

 水原希子さんが担当するのは、茨城県古河市の築150年以上が経過する元武家屋敷。約10haに及ぶ広大な敷地に建ち、現代の住宅では取り入れることが難しい質の高い建材を使用している点が特徴。物件の裏には東京ドーム2つ分の森が広がり、散策可能な竹林などもある。オーナーは「地域の資産として若い世代に引き継ぎたい」と同物件を取得し、Airbnbでの提供を決めた。
 再生に当たっては、日本のアーティストの写真・絵画等の作品を採用し空間を演出する方針。水原さんは「こだわりたいのは居心地の良さ。名産の鮎を食べたり、自然を散策したり、そういう“日本の田舎”を感じる体験もしていただける場所にしたい」と語った。

 ローラさんは、京都府亀岡市に立地する築70年の物件を担当。瓦業を営むオーナーの祖父母が暮らしていた物件で、建物にも瓦が多く採用されている。「瓦業の歴史が感じられる当時の姿をできるだけ残しながら手入れをしている」というオーナーの思いを受け、ローラさんは「すごく繊細に作られた瓦からは、昔の職人のこだわりを感じられる。その素晴らしさを伝えられるデザインにしたい」などとコメント。習字体験ができるブースを設けるほか、かつては味噌や醤油の貯蔵に使われていた蔵についても、日本作家の作品を展示する場にリフォームするといった提案を行なうという。

 プレス発表会に登壇したAirbnb共同創業者兼CEOのブライアン・チェスキー氏は、「日本はAirbnbがまだ浸透していない都市の一つだが、民泊のマーケットは急成長している。このプロジェクトでは900万戸もあるといわれている空き家の活用を促進しつつ、世界からたくさんの人が日本を訪れるきっかけにもしたい。それにより、地域コミュニティが活性化してほしい。また、私自身はデザイン分野の出身であり、古民家に残る昔からのデザインは本当に素晴らしいと感じている。そこでの人々の暮らし、文化も含め、昔から受け継がれているものをぜひ次世代に受け継いでいきたい」などと話した。

 両物件とも、2025年秋より予約が可能となる予定。

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