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2026/1/29

世界を引き付ける「磁力」持った都市づくりを

第27回「新春特別ビル経営セミナー」では、4人のスピーカーが登壇。「激動の時代における街づくりとビル経営を展望する」をテーマに、それぞれ講演を行なった。写真は、森ビルの辻氏による講演の様子

 (一社)日本ビルヂング協会連合会 日本ビルヂング経営センターは28日、第27回「新春特別ビル経営セミナー」をハイブリッド形式で開催。4人のスピーカーが登壇し、「激動の時代における街づくりとビル経営を展望する」をテーマに、それぞれ講演を行なった。

 開会に当たり挨拶した同連合会会長の木村惠司氏は「オフィス環境の向上を目的に、高グレードなオフィスへのニーズが高まっている。こうしたニーズに応え、付加価値の高いオフィス空間を提供していくことが重要。さらなるまちづくりを通じ、世界から選ばれる都市になることが不可欠だ」と述べた。

 セミナーでは、まず森ビル(株)代表取締役社長の辻 慎吾氏が「磁力ある都市づくり~東京を世界一の都市に~」と題し講演。同氏は、人口減少・高齢化・少子化の三重苦が日本経済の成長のための最大の課題とした上で、「未来を拓くためには、これまで以上に積極的に外需を取り込む必要がある。そのためには、日本経済のエンジンである首都・東京の国際競争力強化が不可欠。東京は世界を引き付ける『磁力』を持たなければならない」と強調。
 同社のまちづくりでは、さまざまな用途を徒歩圏内で複合させた「コンパクトシティ」と、高層建築物を建設することで敷地の横の広がりをより生かす「ヴァーティカルガーデンシティ」が根本にあると説明。国際都市間競争に勝つ都市再生事例として、同社の大規模複合再開発「麻布台ヒルズ」の特徴について、ハード・ソフト両面から説明した。

 続けて、カフェ文化やパブリック・ライフについて研究している飯田美樹氏が、「インフォーマル・パブリック・ライフ~人が惹かれる街のルール~」をテーマに、魅力的な空間づくりに必要な要素を紹介。広場や公園など、老若男女が気軽に行けて気分転換のできる場(インフォーマル・パブリック・ライフ)と、カフェやパブなど、知人や友人と会って話ができる、つながりが生まれる場(サードプレイス=インフォーマル・パブリック・ライフの中核となる場)こそが引かれるまち・場の要諦で、かつ日本のまちづくりには欠けている点だとした。

 三菱地所(株)執行役常務関西支店担当の加藤博文氏は、「世界に魅力を発信するまち『グラングリーン大阪』」と題し、「グラングリーン大阪」の計画コンセプトや都市機能、エリアマネジメントなどについて説明。「東京だけが頑張るのではなく、大阪や福岡、札幌、名古屋なども含めて、日本全体が盛り上がるようにこれからも活動に取り組んでいきたい」と話した。

 シービーアールイー(株)リサーチ シニアディレクターの岩間有史氏が、「オフィスの意識調査から読み解くオフィス市況の見通し」をテーマに講演。同氏はデータを基に、一般社員がオフィスや働くまちに対して求めている項目を分析。Z世代(30歳以下)は他世代よりも「オフィスに自社専用の食堂やカフェがある」「オフィスに託児施設がある」「エリア内で働く人や住民が参加・交流できるイベントがまちで開催されている」などに重きを置いている点に着目。「若年層は、オンラインでは得られない、対面での付加価値をオフィスに求めている傾向は、これからのまちづくりにおいて一考の余地がある」とした。

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コンパクトシティ

都市の中心部にさまざまな都市機能を集約し、都市を稠密(ちゅうみつ)な構造とする政策・考え方をいう。「集約型都市構造化」といわれることもある。

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