三井不動産(株)、国立大学法人東京大学、OpenStreet(株)は20日、3者らによる研究グループが、シェアサイクルの車両再配置を過去の運用データに基づいて支援する手法を開発したと発表した。
ステーション型のシェアサイクルは、公共交通を補完し災害時にも機能する移動手段として普及が進む一方、各ステーションの収容台数に上限があるため、空車では借りられず満車では返せないという機会損失が生じていた。
そこで3者は、千葉市内の約510のステーションについて、過去の貸出・返却データと空車・満車の発生記録から2時間ごとの需給の増減を予測し、過不足が生じにくい「目標台数」と効果の大きい「優先順位」を算出。その一覧表を現場に示し、何台動かすか、巡回の順序や経路はどうするかの判断は委ねることで、渋滞や刻々と変わるステーションの状況に現場が最適かつ柔軟に対応できるような仕組みを構築した。
効果の検証は、千葉市内でOpenStreetが運営するシェアサイクルの各時間帯での需要上位20ステーションを対象に、2025年12月15~28日に実施。結果、再配置1台当たりの機会損失回避(移動後6時間以内に空車・満車によって生じるはずだった貸出・返却の失敗をどれだけ防げたかを表す指標)は、従来運用を大きく上回った。
この仕組みは、大規模な最適化計算を必要としないため、地域の事業者でも日常業務に組み込むことができるという。また、EVバッテリー交換ステーションや電動キックボードなどステーション型のシェアモビリティ全般に応用可能。3者は、地域の移動利便性の向上と、シェアモビリティの持続的な運営に貢献することが期待できるとした。
