シービー・リチャードエリス(株)(CBRE)は13日、2008年12月期のオフィスビル市況速報を発表した。
東京主要5区の空室率は3.2%(前月比0.8ポイント増)となった。なかでも、Aクラスビルは3.5%と2004年12月期以来の3%台、Sクラスビルは集計開始以来最も高い6.0%と大幅に上昇。テナント誘致に時間を要しているSクラスビル1棟が今期竣工したことが主な理由だが、既存のA・Sクラスビル全般に空室が発生し始めているのも要因。主要5区の平均募集賃料は坪当たり1万5,350円(同1.1%増)。
大阪市の空室率は7.2%(同0.6ポイント増)。Sクラスビルにおいては1.0%(同▲0.5ポイント)であるものの、満室稼動しているビルが1年前の8割から5割程度に減少していることから、景気後退の影響が大型優良ビルにも広がっているとしている。平均募集賃料は坪当たり9,040円(同1.2%増)。
名古屋市の空室率は8.3%(同0.6ポイント増)で、8%を上回るのは05年3月期以来。テナント移転によって発生した二次空室の顕在化や、Aクラスビルの空室保有期間の長期化が懸念されていると分析する。平均募集賃料は坪当たり9,710円(同▲0.3%)。