NPO法人日本ホームインスペクターズ協会は21日、「日本の住宅資産価値は今後どうなる?」と題するセミナーをメディア向けに開催した。
同セミナーでは、中古住宅の現状と課題、今後の展望について、国土交通省住宅局住宅生産課の楢崎康英企画専門官、同協会理事長で(株)さくら事務所代表取締役社長の長嶋 修氏、同協会公認ホームインスペクターの大久保 新氏らが講演した。
同協会理事長の長嶋氏は冒頭のあいさつにおいて、「土地神話の時代が終わり建物が主役となる時代が5~10年後にはやってくるのではないか。中古住宅の流通を活性化させるためにも、ホームインスペクションを積極的に普及させていきたい」と今後の意気込みを述べた。
また、同協会のホームインスペクター実績において、劣化が多くみられた部位がバルコニー・ドレイン、建物本体と外部バルコニー等の接合部、洗面・浴室など、雨や水の影響を受けやすい箇所であると発表。住宅の資産価値を保つためには、こうした部位の対策が課題であると指摘した。
今後、同協会では住宅の診断ができる専門家の育成を図るため「ホームインスペクター資格試験」を実施、協会の定める手続きを行なった合格者を公認ホームインスペクターとして登録していく考え。
なお、第1回の「ホームインスペクター資格試験」は11月14日に実施、12月中旬に合否を発表する。
その他、ホームインスペクター資格試験の詳細については8月3日に同協会ホームページにて掲載する予定。