不動産ニュース / 団体・グループ

2016/5/24

「リノベーションまちづくりの未来」語るシンポジウム開催/HEAD研究会

会場には多くの聴講者が駆け付けた
会場には多くの聴講者が駆け付けた

 (一社)HEAD研究会は23日、3331アーツ千代田(東京都千代田区)で総会を開き、事業計画等を議決・承認した。

 今期は新たなタスクフォース(TF)としてアートTF、エネルギーTFを新設。アートTFは、建築とアートを関連付けるプラットフォームを検討していき、エネルギーTFは建築とエネルギーの関係性に着目し、エネルギーを使わないで生活していく方法を探っていく。

 総会後には、シンポジウムを開催。“リノベーションまちづくり”をテーマに、5年後、10年後以降の将来を見据えた課題や視点について、パネリストらが語った。パネラーは(株)アンディート代表取締役の安藤勝信氏、横浜国立大学准教授の江口 亨氏、(株)MYROOM代表取締役の倉石智典氏、山本郁也事務所代表の山本郁也氏の4人で、モデレーターを(株)ブルースタジオ執行役員の石井 建氏が務めた。

 冒頭、各パネラーの取り組んでいる活動や研究内容を紹介。安藤氏は入居者とのコミュニティ醸成について説明し、「先日、退去が出て募集したところ、申し込みが11件もあった。入居者が誰を入れるか決めるほど、コミュニティが深まっている」などと話したほか、老朽化した賃貸住宅の1階にデイサービスやコミュニティスペースを開き、福祉を掛け合わせて地域を盛り上げていることなどを紹介した。

 シンポジウムでは、聴講していた参加者からもさまざまな意見が出るなど、会場を巻き込んだ活発な議論を展開。モデレーターの石井氏は「リノベーションというと、不動産とセットで考えてきたものだったが、一度不動産抜きで考えることも重要なのではないか」と、現在の常識を根本から見直すことが、将来を見据える上で重要だと話した。

 理事長の松永安光氏は「HEAD研究会の活動が多様化してきた。今は、さまざまなものがマニュアル化し、その根本が何なのかが考えられていない。議論を通じ、哲学的な分野にも踏み込んで、新しい哲学を組み立てていかなければならないと感じている」と締めくくった。

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年4月号
市場を占う「キーワード」
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/3/7

「海外トピックス」を更新しました。

飲食店の食べ残しがSC内の工場で肥料に!【マレーシア】」配信しました。

マレーシアの、持続可能な未来に向けた取り組みを紹介。同国では、新しくビルを建設したり、土地開発をする際には環境に配慮した建築計画が求められます。一方で、既存のショッピングセンターの中でも、太陽光発電やリサイクルセンターを設置し食品ロスの削減や肥料の再生などに注力する取り組みが見られます。今回は、「ワンウタマショッピングセンター」の例を見ていきましょう。