不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2017/5/12

受注回復するも減益に/旭化成H17年3月期

 旭化成(株)は11日、2017年3月期決算(連結)を発表した。

 当期(16年4月1日~17年3月31日)の売上高は1兆8,829億9,100万円(前期比3.0%減)、営業利益1,592億2,900万円(同3.6%減)、経常利益は1,606億3,300万円(同0.5%減)、当期純利益は1,150億円(同25.3%増)となった。

 12日には住宅事業の決算内容について、旭化成ホームズ(株)代表取締役社長の川畑文俊氏が説明。住宅事業の業績は、連結売上高が5,702億円(同2.2%減)、営業利益は595億円(同9.1%減)となった。

 主力の建築請負部門(旭化成ホームズ)は、期前半は厳しい状況であったものの、後半には順調に回復し、全体としては微増。戸建住宅へーベルハウスでは、「アウトドアリビングフェア」などの各フェアを開催した。集合住宅エーベルメゾンでは、ペット共生賃貸住宅「へーベルメゾン+わん+にゃん」の販売エリアを中部以西にも拡大するなどした。こうした結果、受注高は4,009億円(同0.1%増)となり、売上高は4,043億円(同1.8%減)、営業利益は416億円(同14.1%減)となった。 

 不動産部門(旭化成不動産レジデンス)は、10月に賃貸部門を仲介・賃貸営業本部として統合し、顧客の要望に応えられる体制とした。特に賃貸管理事業では、建築請負部門におけるへーベルメゾンの販売増加に伴い管理戸数が順調に増加。年度末には8万1,000戸を超えた。売上高は前年度より分譲マンションの引渡戸数が減少したため、1,094億円(同4.1%減)、営業利益は100億円(同18.9%増)となり、過去最高を記録した。

 リフォーム部門(旭化成リフォーム)は、長期プログラムに沿った計画的メンテナンスができるよう、屋上屋根防水や外壁塗装など各種仕様を長期耐用化したため、防水シートの需要が減少。また、スケルトン状態での買取再販リフォーム「フレームへーベルハウス」の取り組みを継続。中古住宅流通にも挑戦するなどした結果、売上高は561億円(同0.5%増)となり、過去最高を更新、営業利益は57億円(同12.9%減)となった。

 次期については、へーベルハウスの省エネ・断熱性能を格段に高めるなど、基本性能の向上や商品力を強化。また、中高層建築へーベルビルズシステムの開発や、台湾などの海外新規事業に関する取り組み、高齢者向け賃貸住宅「へーベルヴィレッジ」の普及などに注力していくとした。

 川畑氏は、「中長期的には、中高層事業や海外新規事業、シニア事業といった新たなビジネスモデルへの挑戦と検証を行なっていく。特に『へーベルヴィレッジ』のさらなる普及を目指し、近い将来、自社による介護施設を推進していきたい」などと話した。

 次期については、売上高5,930億円(同4.0%増)、営業利益600億円(同0.9%増)を見込んでいる。

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