都内でオフィスビルを保有する(株)髙木ビルは2日、東京・神田の自社保有ビルにフリーワーキングオフィス「BIRTH KANDA」(東京都千代田区)を開設した。
東京メトロ「大手町」駅より徒歩4分、JR「神田」駅徒歩7分。同社が2016年11月に取得した「神田髙木ビル」6・7階の前オーナーの住居スペースをコンバージョンした。床面積は46.16坪、7階には3~8人用のオフィススペースを3室とカウンターキッチンのあるラウンジを設け、6階に約20席のフリーワーキングスペースを設けた。7階の個室はすでに2室の入居が決定済み。6階のフリーワーキングスペースは2日から募集を開始、年内に7~8割の入居を見込む。月額の施設利用料は個室のオフィススペースが8万5,000~15万円、フリーワーキングスペースが2万5,000円(別途入会金1万円)。
(株)日本商業不動産保証などと進めているスタートアップ・ベンチャー企業を支援する「次世代型出世ビルプロジェクト」の一環として、幅広いベンチャー向けサポートを用意。次世代型出世ビルの最小単位オフィスとして位置付け、ベンチャー企業や起業家がサポートを受けることで成長・拡大し、施設内の個室や次世代型出世ビルなど、より規模の大きなオフィスへの移転を目指してもらう。髙木ビル専務取締役の髙木秀邦氏は「起業家は、起業時にはあまり成長した時のオフィス移転のことは考えていない。企業成長のロードマップを示し、それに向けた支援を行なっていくことで、中小ビル事業者の生き残りにもつながる」と話す。
起業家支援として、法人登記や専用ポスト、専用ロッカーなどはすべて無料で提供。また、成長支援プログラム「BIRTH SUPPORT」として、経験豊富なサポート企業がイベント等の開催を通じてテナント同士の交流を促進していく。その初弾として事業成長支援を手掛ける(株)AllDealが同施設に入居し、入居企業や起業家と交流しながら成長ノウハウやイベント等を提供していく。
「本施設では、起業家とサポート企業が普段から同じオフィス空間で交流することで、人と人、企業と企業とのつながりを深めていく」(髙木氏)。今後、具体的なイベントやサポートメニューについて内容を詰めていき、今回の施設の状況を見ながら第2弾施設も検討する。