不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2017/11/8

過去最高の売上高/旭化成H 18年3月期2Q

 旭化成(株)は7日、2018年3月期第2四半期決算(連結)を発表した。

 当期(17年4月1日~9月30日)の売上高は9,647億4,900万円(前年同期比8.3%増)、営業利益は926億5,200万円(同30.9%増)、経常利益は981億7,200万円(同40.5%増)、当期純利益は708億6,800万円(同33.9%増)となった。

 8日には住宅事業の決算内容について、旭化成ホームズ(株)代表取締役社長の川畑文俊氏が説明。ホームズグループの連結売上高は2,696億円(同1.8%増)、営業利益は243億円(同1.2%減)となった。

 主力の建築請負部門(旭化成ホームズ)では、耐久型断熱「へーベルシェルタードダブル断熱構法」を全商品で標準導入し、2階建て戸建住宅すべての商品で国の定めるZEH水準を上回る性能となった。また、新商品「へーベルハウスCUBIC roomy」を投入したほか「アウトドアリビングフェア」を展開。集合住宅については、集合住宅推進室とテナント企画室を本社組織に新設し、これまで蓄積してきた「ペット共生型賃貸」などのコミュニティ型賃貸住宅のノウハウを各支店に展開。市場競争力の強化を図るなどした結果、売上高は1,827億円(同0.4%減)、営業利益は155億円(同3.0%減)、受注高は戸建ての苦戦により1,931億円(同6.5%減)となった。

 不動産部門(旭化成不動産レジデンス)では、賃貸管理事業において建築請負部門で供給したへーベルメゾンの捕捉率が高水準を維持し、上期末の管理戸数は8万5,000戸を超え、管理物件の空室率も2%台を維持した。分譲マンション事業では、マンション建替事業で、「四谷コーポラス」を解体着工。また、再開発事業で品川区の老朽木造住宅密集地域の防災整備事業となる「アトラス品川中延」が着工した。売上高は過去最高の590億円(同7.8%増)となったが、小規模マンションの建替事業などが多かったことから営業利益は52億円(同0.8%減)と、ほぼ前年並みとなった。

 リフォーム部門(旭化成リフォーム)は、LDKの改装について、6日間のハイスピード施工を可能とするリフォームパック「快速LDK」を発売したことなどから、改装系工事の受注・売り上げが増加。また、4月より事業を開始した旭化成リモデリング(株)がへーベルハウス以外の一般集合住宅などを対象に屋根・外装防水メンテナンス工事を請け負うなど、新規開拓を開始。売上高は268億円(同0.9%減)と前年並みとなったものの、固定費の削減が寄与し、営業利益は26億円(同11.5%増)となった。

 通期については、ALCコンクリート「へーベル」の国内生産開始50周年を記念し、「へーベルハウス」および「へーベルメゾン」の価値を訴求するキャンペーンを実施するなど、積極的な営業施策を展開していくとし、連結売上高5,880億円(同3.1%増)、営業利益600億円(同0.9%増)を見込んでいる。

 川畑氏は、「住宅市場は縮小傾向にあるといった向きもあるが、耐震基準を満たさないなど、問題のある住宅も多い。そうした住宅の建て替えなども視野に、当社が得意としている都心部中心に需要を深掘りしていく」などと話した。

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