不動産ニュース / ハウジング

2018/2/26

ミサワH、ヒートアイランドを軽減する分譲住宅

「オナーズヒル戸田 緑テラス」モデルハウス外観

 ミサワホーム(株)は、戸建住宅分譲地「オナーズヒル戸田 緑テラス」(埼玉県戸田市、総区画数18区画(建売住宅10棟・建築条件付き8区画))の建売住宅10区画を竣工。23日、マスコミに公開した。

 「オナーズヒル戸田 緑テラス」は、総合的にヒートアイランド対策を施した先進的な住宅街モデルとして、埼玉県の「先導的ヒートアイランド対策住宅街モデル事業」に採択されている。

 JR埼京線「戸田」駅徒歩16分。開発面積2,215.30平方メートル。木造2階建て。地域の気候特性を踏まえた住宅設計を行なうため開発前に風環境を調査し、比較的土地面積の小さい都市型分譲地向けに、住宅内外の温熱環境を一体と捉えた提案を盛り込んだのが特長。

 分譲地全体の暑さを軽減するため、道路舗装に路面温度の上昇を抑える石灰岩入り密粒舗装を採用した。各住戸の駐車場や、道路・パブリックスペースなどに使われる保水性の高いブロック部分には、散水タイマーとミストスプレーを用いて表面温度を最大15度低下させる工夫も取り入れている。
 また、テラスなどの半屋外空間に独自開発の打ち水効果を発揮する「ドリップルーバー」を設置しクールスポットを形成。そこで生成された冷気を室内に取り入れることで、夏場のエアコンの使用時間を減らし、エアコンの室外機からの排熱削減につなげることでヒートアイランド対策に寄与する。
 住戸内階段上の熱の溜まりやすい部分に「電動トップライト」や「シーリングファン」を、部屋のドアに欄間部分も開閉できる「欄間付きドア」を導入することで、効果的に室内で排熱を促す仕組みもつくり出した。さらに極力3方向開口を確保し、各居室の通風・排熱を促進する。

 第1期販売は3月11日より。販売戸数は5戸、間取り3LDK~4LDK。土地面積102.28~112.39平方メートル、建物面積95.27~102.97平方メートル。販売価格は未定だが、建売住宅10戸の平均価格は5,600万円、土地のみは3,100万円。2018年12月末までの完売が目標。

 なお、同分譲地は2月17日にまちびらきをしており、現時点の問い合わせ件数は80件、2月中の来場予約は23日時点で41件と好調。戸田市、蕨市など周辺エリアに住む30~40歳代の共働きで乳幼児を持つ1次取得層が中心。

部屋のドアに欄間部分も開閉できる「欄間付ドア」を導入
テラスなどに打ち水効果を発揮する「ドリップルーバー」を設置しクールスポットを形成

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ヒートアイランド現象

都市部の高温化現象のこと。この現象を防止するには、日中のコンクリートの熱吸収を抑制するとともに、蒸発する水分量を増やして熱の放散を促進することが必要である。建築物の屋上に設けた緑地(屋上緑化)は、その両面で大きな効果を発揮する。

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