不動産ニュース / 開発・分譲

2018/6/4

ナイス、一戸建て1,000戸販売体制を確立

 すてきナイスグループ(株)は、2020年3月期をめどに、一戸建ての年間1,000戸販売体制を確立する。

 同社の住宅事業は、管理業など関連事業を含め、売上全体の4分の1を占める。長年にわたりマンション分譲が売上の多くを占めてきたが、長期優良住宅と同等以上のスペックを持つ自社オリジナルの企画型住宅「パワーホーム」の拡販を進めることで、事業リスクの高い分譲マンションから一戸建てへ主力をシフトする構造改革を進めてきた。

 その結果、17年3月期に一戸建て(分譲・注文)の計上戸数がマンションを逆転。前期(18年3月期)もマンション361戸・売上高153億8,500万円に対し、一戸建ては目標を下回ったものの、886戸・333億5,100円と完全に逆転した。

 同社代表取締役社長の日暮 清氏は「主要エリアの横浜・鶴見、横浜南部などに加え、東北はじめ全国に展開している地元工務店との合弁会社でも販売が好調。ようやく1棟500万円の利益が出せるようになった」と話す。

 当期(19年3月期)の一戸建て販売目標は、前期目標と同じ950戸とし、20年3月期に1,000戸販売体制を実現する。さらに販売戸数を積み上げるため、マンション中心だった営業体制の一戸建てへのシフトを加速する一方で、利益率の高い注文住宅比率を引き上げていく。子会社化した伝統木造住宅ビルダーの菊池建設(株)でも、パワーホームのノウハウを生かした新商品を開発。アジア、ヨーロッパでの供給も強化していく。

 「一戸建て住宅における請負・建築条件付きの比率は、この1年で10ポイントアップし3割を超えた。注文住宅は単価が上がるだけでなく、土地取得の必要がないためキャッシュフローが改善する。マンションから戸建て営業へのシフトは道半ば。展示場の増設、お客さまとの打ち合わせ時間を増やすなど営業手法の改革を進めていく」(同氏)。

 同社の19年3月期の業績予想は連結売上高2,400億円(前年度比0.2%増)、営業利益15億円(同122.1%増)、経常利益11億円(同203.1%増)、当期純利益4億円(同32.6%増)。住宅事業売り上げは610億円(同6.6%減)にとどまるものの、一戸建売上高は350億円(同4.9%増)とした。

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