不動産ニュース / 政策・制度

2018/6/29

Jリート30兆円規模に向けアセット多様化など課題

 国土交通省は29日、第10回「不動産投資市場政策懇談会」(座長:牛島総合法律事務所弁護士・田村 幸太郎氏)を開催した。

 同省は2017年6月、17年度の同懇談会での議論を踏まえ、官民協働による20年頃までのリート等資産総額約30兆円の実現を目標に掲げ、「不動産投資市場の成長に向けたアクションプラン」を策定。今回はそのフォローアップとして、進捗状況の確認および今後の方向性を検討した。

 同アクションプランで示したテーマ別に今年度の取り組み内容を確認した。
 「CRE等の改革(企業・団体不動産の活性化)」では、CREやPRE等の活用促進に向けた地方協議会の開催、耐震・環境不動産形成促進事業の活用などに注力する。
 「リート市場等の改革」では、健康性・快適性等を適切に鑑定評価に反映させる仕組みの検討、不動産クラウドファンディング検討会開催およびガイドラインの検討などを推進していく。
 「不動産投資家の投資環境の改革」では、17年度の検討内容を踏まえた指標の作成・公表方法の検討に着手する。
 「人材育成の改革」では、引き続きPRE/FM研修の開催およびCREやPRE等の活用促進に向けた地方協議会においての人材ネットワークの構築を支援していく。

 進捗状況を踏まえ、同省では資産総額30兆円に向けた課題として「市場の供給量の伸びに合わせた各アセットタイプの証券化の実現(特に成長分野であるホテル、物流施設、ヘルスケア施設など)」「オフィスをはじめとしたリート等の不動産証券化市場に対する物件供給量の増加」「価格が高騰している首都圏に集中する傾向にあるリート等の地方での活性化」を掲げた。分析や課題を踏まえた今後の方向性として、「オフィスだけでなく量的な供給増が見込まれるホテルなど成長分野の証券化を促進すべき」「CRE・PREの有効活用事例の増加」「地方物件を所有するリート等の増加」「高品質なオフィスを増やすために、民間によるESG認証創設後を見据え、認証制度の取得促進の支援策の検討」などを示した。

 こうした課題や方向性に対し委員からは、「30兆円への達成にこだわりすぎるあまり投資化の利益をなおざりにすべきではない」「世界的に見て投資は不動産に向かっている。Jリートに限らずレンジを拡げて考えてもいいのではないか」「オフィスは現状、取得がしづらい状況にある。アセット多様化とともに既存のオフィスも手を入れるチャンスではないか」「“選ばれる不動産”のための情報開示の方法の検討、新しい投資対象の合理的な説明となれる指標が必要」「前例があると続きやすいのでインフラファンドの第1号を早くつくるべき」といった指摘がなされた。

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