不動産ニュース / 仲介・管理

2019/6/26

ハイアス、長期アフターメンテ事業を強化

「適切な時期に適切なメンテナンスをしていくことが、住まいの資産価値を維持することにつながる」と訴える中林氏

 ハイアス・アンド・カンパニー(株)は、戸建住宅向けの総合アフターメンテナンス事業(家価値サポートサービス)への取り組みを強化する。今年5月、同事業を会社分割し、新会社「(株)家価値サポート」(東京都品川区、代表取締役社長:中林昌人氏)を設立。25日、工務店関係者などを対象にした設立記念講演会を開いた。

 同事業は2018年4月から開始しているもの。顧客の長期のアフターメンテナンスニーズに対応できない中小の工務店をターゲットに、建築後60年間の長期修繕プログラム、住宅履歴管理・更新、定期点検、防蟻工事・保証をパッケージで提供。工務店が万が一倒産した場合も、第三者機関でサポートを継続できるのが特徴。すでに、400社超の工務店とその顧客にサービスを提供している。サービス価格は、標準プランで戸当たり27万円(防蟻保証5年間)。

 講演会では、中林社長が同社のサービスを核にした、新築着工減少局面でのストック型ビジネスモデルについて解説した。同氏は建物の品質が軽視され、建築後20年で価値ゼロとなる業界慣習を指摘。「住宅事業者による長期的なアフターサポートは極めて少ない。どんな家でも手入れされなければ朽ち果てる。良質な既存住宅が市場にないからユーザーが買わない。供給者と流通業者が消費者を不幸にしている。適切なメンテナンスで木造住宅の快適性と資産価値を長持ちさせ、購入価格で住まいを売却できる社会の仕組みを作りたい」と抱負を述べた。

 また、資産価値を維持するためには、点検やリフォーム等に年間平均28万円前後をかけていく必要があるとし、「アフター領域からの収益を獲得していくことで、新築に依存しないロングスパンの収益構造が確立できる」とアピールした。

 同社は、向こう3年間でサービス利用社を1,000社まで拡大。対象管理戸数も1万戸超を目指すとしている。

この記事の用語

住宅履歴情報

住宅の構造・設備、改修工事、維持保全、権利関係など、住宅の情況を示す情報をいう。 その具体的な内容が統一的に定められているわけではないが、長期優良住宅の普及、住宅の資産価値の保全、中古住宅流通の活性化、住宅の維持保全などのためには、住宅履歴情報の記録・保存が必要または有効であると考えられている。

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