シービーアールイー(株)(CBRE)は、3大都市の路面店舗の市場動向レポート(2019年第3四半期)を発表した。
東京(銀座・表参道・原宿・新宿・渋谷)のプライム賃料(想定成約賃料、共益費込み)は、1坪当たり40万円で、17期連続の横ばい。
エリア別では、銀座では、リテーラーの出店ニーズは多い一方、プライム賃料を押し上げる事例は見られなかった。今期のハイストリート空室率は2.0%(対前期比0.8%上昇)。銀座のハイストリート賃料は25万8,000円(同0.8%上昇)。タイトな需給バランスを背景にゆるやかに上昇し、向こう2年間では3.1%の上昇を予測している。
大阪(心斎橋・梅田)のプライム賃料は、1坪当たり30万円で13期連続の横ばい。心斎橋ハイストリートの空室率は0.8%(同0.7ポイント減)。相場を超える賃料が敬遠され、空室が長期化していたハイストリートの募集物件に、ファッションブランドが内定した事例があった。梅田では、ファッション、ブライダルなどが出店ニーズを牽引した。大型の新規開発物件の商業区画では、メジャーなファッションブランドのリーシングを進めている。
名古屋(栄)のプライム賃料は、1坪当たり14万円と7期連続の横ばい。栄エリアでは、高級時計、ドラッグストア、食物販などが出店ニーズを牽引した。ハイストリート空室率は0.0%(同1.8ポイント減)。大津通にある募集物件では、栄エリアに路面店舗がなかったドラッグストアが、豊富な資金力を背景に複数店舗の出店を決めた事例があった。