不動産ニュース / 開発・分譲

2019/12/11

羽田空港直結、ホテル核にした複合開発/住友不

「羽田エアポートガーデン」完成予想図
同社ホテルの最上位ブランドと位置付ける「ヴィラフォンテーヌプレミア」初弾が開業する

 住友不動産(株)は10日、羽田空港国際線ターミナル隣接地で進めている複合開発プロジェクト名を「羽田エアポートガーデン」(東京都大田区)とし、2020年春に開業すると発表した。

 同プロジェクトは、羽田空港跡地第2ゾーン(約4.3ha)の再開発。2016年の開発事業者公募に当たり、空港周辺にホテルが圧倒的に少ないことから、ホテル2つを中心とした複合開発を提案、選定された。開発主体は、同社100%子会社の羽田エアポート都市開発(株)。18年、国土交通省から50年間土地を借り受け着工。完成後は、住友不動産が建物をマスターリース、グループ各社が運営する。国家戦略特区事業にも認定された。総工費は非開示。2次開発も予定されているが、詳細は未定。

 施設は地上12階建て、延床面積は約9万1,000平方メートル。国際線ターミナル、京浜急行線、東京モノレールそれぞれの駅と専用通路で直結する。ホテルは、同社「ヴィラフォンテーヌ」ブランドの最上級ブランドと位置付ける「ヴィラフォンテーヌプレミア」の初弾「ヴィラフォンテーヌプレミア羽田空港」(160室)と、ハイグレードブランドの「ヴィラフォンテーヌグランド羽田空港」(1,557室)。最上階には広さ2,000平方メートルの温浴施設、MICE対応・1,100平方メートルのイベントホール・会議室、15バースのバスターミナル、5箇所のイベントスペース、30店舗・1,600席の飲食施設、60店舗の商業施設等で構成する。インバウンドを意識し、商業施設には日本文化を発信する専門店等を誘致。観光案内や宅配等を行なう「おもてなしセンター」も設ける。周辺の大型再開発地ともシャトルバスを相互運行し、来街者の交流を促す。

 同日会見した、住友不動産事業企画部長兼羽田エアポート都市開発取締役社長の津村健二氏は「開発テーマは“オールインワン・ホテル”。国際線発着枠の増加、就航先拡大と進化を続ける羽田空港に足りないものを補完し、新たな機能を付加する。羽田空港をさらに進化・発展させる街区を創造していく」と抱負を述べた。また、ホテルを運営する住友不動産ヴィラフォンテーヌ(株)取締役社長の桝井俊幸氏は「来春、この羽田と有明で2,466室のホテルが開業することで、当社のホテルは合計5,228室と倍増する。当社史上前例のない飛躍であり、第二の創業と位置付けている」などと語った。

 同社は年間来場者数は600万人と予想。このうち、インバウンドが5割と想定している。

ショッピングゾーンには、日本文化を発信する専門店等を誘致
建設中の現地

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