(公財)マンション管理センターは17日、「マンション再生セミナー~改修・建替え・敷地売却…マンションの将来を考える~」をすまい・るホール(東京都文京区)で開催。マンションの再生手法や、管理組合がマンション再生へ取り組む際の注意点等を解説した。
第1部では、日鉄興和不動産(株)常務執行役員都市政策情報開発室長の松本久長氏が建て替えや敷地売却制度を活用したマンションの再生手法を紹介。建て替えについては、「修繕、改修と異なり専有部分も含めて刷新できる点がメリット。ただし、容積率の変更により建て替え後の建物規模が減少するといった物理的な課題や、建て替え費用の問題から計画が進まない場合も多い」と説明。マンション建替え円滑化法を活用した建て替え手法などを含めた解決策について解説した。
第2部では、マンション総合コンサルティング(株)代表取締役で同センター参与の廣田信子氏がマンション再生等に関わる重要な決議において、住民の合意形成を図るための管理組合運営のコツを解説。重要案件を検討する前段階から、理事と住民間の信頼関係を構築しコミュニティを醸成しておくことが必要だとした。「住民が、『理事会では今何が起きているんだろう?どうなっているんだろう?』とモヤモヤする時間を極力減らすことが信頼感アップにつながる。そのためには、理事会後の報告は迅速に行なうなど、住民に対してオープンな姿勢を見せることが効果的」(同氏)。
同セミナーは今後、東京、大阪、名古屋で継続して開催する。また、各セミナー後には、(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターによる「分譲マンション建替え等に関する特別相談会」(無料・要予約)も行なう。セミナー、相談会の詳細は、マンション管理センターのホームページを参照。