不動産情報サービスのアットホーム(株)は15日、情報・システム研究機構 国立情報学研究所と提携し大学等の研究者へ、同社の不動産情報ネットワークで公開された不動産物件情報データ「アットホームデータセット」の無償提供を開始した。
同データセットは、2015年1月~19年12月に不動産情報ネットワークに公開された不動産物件情報データ。公開対象は、47都道府県の賃貸居住用、賃貸事業用物件の賃料、売買居住用物件の価格ほか、物件概要(面積、間取り等)、立地(所在地、最寄り駅等)、諸設備など。
今回のデータ提供により、既存住宅の募集賃料や販売価格に関する推移、自然災害リスクが不動産価格に与える影響などの不動産分野での研究のみならず、その他幅広い学術分野の研究を進展させ、新たな技術・サービス・価値判断基準の創出につなげることが狙い。また、そうしたデータを大学生・大学院生などの若手研究者に提供し、データサイエンスにおける教育、人材育成にも貢献したい考え。
なお、同データセットは、公開物件情報に限定したもので、企業・個人につながる情報やその利用履歴等の個人情報は含まない。同データを利用する研究代表者は、大学および公的研究機関の正規職員かつ常勤の研究者に限る。利用申請に基づく審査を経て許可をした大学等にのみデータを提供する。