不動産ニュース / その他

2020/12/16

AI活用し配筋検査を効率化

「配筋チェック機能」の照合概略図

 (株)長谷工コーポレーション、高松建設(株)等で構成するゼネコン21社は、2019年4月より共同研究開発を進めていたAIおよび画像解析を応用した「配筋検査システム」について、「配筋チェック機能」の現場試行による検証結果を公表した。

 同研究開発は、配筋工事の施工管理を支援する「配筋チェック機能」と、配筋検査の業務効率を改善する「配筋検査機能」の2つの機能を兼ね備えた統合システムの実現を目的として進められている。

 「配筋チェック機能」は、施工現場でタブレットを用い、十字マーカーを画像中心にセットして配筋写真を複数枚撮影、写真データを処理サーバーに送信する。サーバー内でディープラーニング技術と画像処理を用いて、撮影された配筋の径と本数、ピッチ等を算出した後、算出結果を設計と照合し、あらかじめ設定された管理値に基づき正誤判定を行なう。
 確認者はタブレットと十字マーカーがあれば同機能を利用でき、配筋作業後にすぐに配筋チェックが可能で、検査の見落としや検査後の見直し等を防止できる。また、ディープラーニングモジュールにより、システム運用中に配筋の追加学習および学習モデルのバージョンアップが容易にできる。

 今回の現場試行により、多様な施工環境で迅速かつ正確な配筋チェック作業に一定の目途が立ったという。また、各社の配筋画像のAI分析に基づき、システム改良の目標を共有することで、効率的な開発を実現できることが分かった。

 今後も、各社でシステムの現場試行と検証結果の分析を続け、システム改良および改善を進めていく。また、各社の多様な検証結果の反映、学習モデルのバージョンアップによりシステム性能を向上させ、利用範囲の拡大などを図る。「配筋検査機能」は、21年度に現場試行を開始する予定。

記事のキーワード 一覧

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年6月号
「特定空家」にしないため…
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/5/5

「月刊不動産流通2024年6月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年6月号」の発売を開始しました!

編集部レポート「官民連携で進む 空き家対策Ⅳ 特措法改正でどう変わる」では、2023年12月施行の「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」を国土交通省担当者が解説。

あわせて、二人三脚で空き家対策に取り組む各地の団体と自治体を取材しました。「滋賀県東近江市」「和歌山県橋本市」「新潟県三条市」「東京都調布市」が登場します!空き家の軒数も異なり、取り組みもさまざま。ぜひ、最新の取り組み事例をご覧ください。