不動産ニュース / 開発・分譲

2021/5/31

大阪市東住吉区で物流・商業・公園のまちづくり

完成イメージ

 日本GLP(株)は31日、大阪市東住吉区矢田南部地域における開発事業に選定されたことを受け、大阪市と開発事業の円滑な実施に向けた協業について定めた基本協定、および土地建物売買契約を締結した。同社が土地区画整理事業の主体・施行者として開発に取り組むのは今回が初。

 青少年会館、市民交流センターなどの公的施設が所在していた市有地約5万6,000平方メートルの再開発事業。「GLP大阪市東住吉区まちづくりプロジェクト」として、「経済」「地域社会」「環境」の共生をコンセプトに推進する。

 大型物流施設2棟と商業施設1棟を開発。物流施設は4階建てとし、敷地面積1万4,539平方メートル、延床面積3万1,306平方メートルの北棟、敷地面積1万7,353平方メートル、延床面積約4万59平方メートルの南棟で構成。商業施設は、敷地面積3,401平方―トル、2階建て、延床面積約3,954平方メートル。スーパーマーケットやドラッグストアといった物販テナントを誘致する計画。これにより、約900人の雇用創出につなげる。
 太陽光発電や井戸水・雨水の活用など、環境負荷軽減への取り組みも導入。災害時には一時避難施設として利用できる機能も完備するほか、水害時を想定して、地域自治会や行政と物流施設を避難場所として利用してもらう協定の締結も検討している。

 敷地内に現矢田教育の森公園を移設するほか、新たな公園やスポーツを楽しめるゾーンも整備する。屋外遊具や公園遊具を設置し、さらにフットサル、グランドゴルフ、ゲートボールなど幅広い世代の人に利用してもらえる公園づくりをすすめる。なお、物流施設では大型トラックが頻繁に出入りするため、「物流施設に出入りするトラックが憩いのスペースに侵入しないよう、動線を完全に分離することで、開かれた物流施設でありながら安全性を確保するよう開発する」(同社代表取締役・帖佐義之氏)計画。

 隣接する大和川東公園沿いに並木道を整備して住宅地とのバッファーゾーン(緩衝緑地帯)とし、景観にも配慮する。

 2023年2月から既存建物解体工事ならびに公園整備工事、道路等の各種インフラ工事を含む造成工事を勧め25年1月~26年6月に施設の建設工事を行なう予定。総事業費は土地取得費用も含めて約188億円。

 会見で帖佐氏は、「足掛け5年のプロジェクトとなる。大阪市にまちづくりのパートナーとして選定していただいたその期待に答えるまちづくりを実現させる。物流を通じて地域の人々とのコミュニティをつくり、持続可能な人々の暮らしを実現させたい」と語った。

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土地区画整理事業

市街地を面的に整備するために、土地の区画形質の変更や公共施設の整備を行なう事業の一つで、土地区画整理法に従って実施されるものをいう。 この事業の実施によって、例えば、不整形な土地や袋地が解消され、道路や公園が整備されることとなる。

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