東京建物(株)は25日、ピクシーダストテクノロジーズ(株)(以下、PxDT)と進めていた「オフィスワーカーの知的生産性の可視化」に関する共同研究結果を公表した。
東京建物の社員100名超を被験者とし、PxDTが有する空間データプラットフォーム「KOTOWARI」を活用。知的生産性を構成するとされている「疲労」「集中」「コミュニケーション」の3要素のうち「疲労」に着目して、「Web会議と対面会議」の比較実験と「仮眠と運動」の効果検証実験の2つの実験を行なった。
「Web会議と対面会議」の比較実験では、「疲労度のほうが高い」結果として、「社内のみでの会議よりも社外(外部)を交えた会議」「アイディア創出を行なう会議」「オンライン・ オフライン混合の会議」が該当した。
これらのことから、疲労度を小さくするためには「オンラインのみ」「オフラインのみ」とし、2つの会議形態を混在させない、また、オンライン会議の参加場所を選択できる場合はオフィスを選択したほうが疲労軽減につながる、と考察している。
「仮眠と運動」については、「勤務中に指定したタイミングで15分程度仮眠」と「勤務中の仮眠なし」の2グループに分け、PxDYが独自に開発したソフトウェアとアルゴリズムの活用によりカメラで撮影した動画から疲労を推定。結果、仮眠をすることにより、一定時間疲労が抑制される傾向が見られた。
また、「勤務中に15分程度運動あり」と「勤務中の運動なし」の2グループに分け同様の方法により疲労を推定したところ、運動ありのグループのほうが、運動なしのグループと比較して疲労度は小さいという結果に。もっとも、仮眠ありのグループと比較すると大きな差は確認されなかったという。
今後、東京建物グループでは、今回の研究で得られた結果を、東京建物が開発・保有・管理するオフィスを利用するオフィスワーカーの知的生産性向上につながる施策の導入・提案に生かしていく考え。