不動産ニュース / 開発・分譲

2022/2/7

髙木ビル、飛田給に高付加価値の賃貸マンション

「飛田給」駅から徒歩2分という好立地に建つ「ヒトトキアン飛田給」

 (株)髙木ビル(東京都中央区、代表取締役社長:髙木秀邦氏)は7日、企画・プロデュースを手掛けた賃貸マンション「ヒトトキアン飛田給」(東京都調布市、総戸数7戸)のプレス向け見学会を開催した。

 同社は都内に10棟超のビルを保有するビル運営会社。近年は敷金半額保証によるベンチャー企業支援など、新たな取り組みを進めている。「ヒトトキアン」は、「一呼吸おける時間」「余白」をコンセプトにしたライフスタイル提案型のマンションブランドとして新たにスタートしたもの。同社代表取締役の髙木氏は、「当社は賃貸住宅の管理も手掛けているが、特徴のない賃貸マンションは年月を経るごとに賃料を下げざるを得ず、賃貸経営の継続性に問題がある。特徴付けすることで、経年しても入居者に魅力的に見える物件を作ろうと考えた」と話す。

 初弾物件である「飛田給」は1月末に竣工した個人オーナーの土地活用案件。京王線「飛田給」駅より徒歩2分、同駅と味の素スタジアムを結ぶスタジアム通り沿いに建つ。敷地面積は290.31平方メートル。鉄筋コンクリート造地上4階建て、延床面積は634.12平方メートル。間取りは全戸2LDKで、専有面積は50.02~66.73平方メートル。

 2階以上を住戸とし、1階は店舗区画と、共用スペース「ヒトトキアン」や住民専用のトランクルームで構成。共用施設「ヒトトキアン」は、キッチン付きのスペースで、住民が無料で自由に使えるスペースとして設えた。コミュニティ形成の場として利用してもらうほか、大通りに面して大きな窓を設えることで、住戸と外部との「中間領域」としての役割も期待する。「例えば、来客を自宅ではなくヒトトキアンに通してお茶を飲みながら談笑するなどといった使い方もできる」(髙木氏)。住民専用トランクルーム「マイクラ」は、季節用品や趣味用品を置くスペースのほか、コンセントを設置して、ちょっとしたテレワーク部屋としても使えるようにした。

 このほかにも、エントランスの壁面は国産ヒノキを面材として貼り付け、落ち着いた雰囲気を演出。住戸内は賃貸住宅では狭くなりがちな浴室や洗面スペースなど水回りを広く確保したほか、床はハイグレードな木目シート張りを採用するなど、随所にグレードの高い仕様としている。

 賃料(共益費別)は14万~17万円。平均賃料は16万429円、平均坪賃料は9,612円。周辺の類似物件と比べて16~17%程度高い。「飛田給駅は急行停車駅ではなく、これまでは同じ調布市内でも調布駅を最寄りとするエリアには物件の質の面で一歩及ばず、賃料も安かった。今回、付加価値を高めた賃貸住宅を供給することは、飛田給エリアでワンランク上の居住性を求める層を取り込むことができ、エリアの価値向上にもつなげられる」(髙木氏)。

 1月末の竣工後、2月3~6日の4日間でユーザー向けの内覧対応を行なったところ、7戸中6戸に早くも申し込みが入り、残りの1戸についても3組のユーザーが検討しているという。申込者は、質の高い住戸を探していた近隣住民や、小学生以下の子供がいる家庭、春から東京勤務となる転勤族、医師など。

 同社では、今後、自社物件開発とオーナーの土地活用の2本立てでヒトトキアンブランドでの賃貸住宅供給を行なっていく。「オーナーの土地活用に対する企画・プロデュースを年間1棟ペースで進めたい。自社開発については、土地の仕入れの兼ね合いもあるが、随時計画していく。都心から30~60分程度のターミナル駅“ではない”エリアを中心に展開していき、将来的には分譲マンションの供給も視野に入れる」(髙木氏)。

キッチン付きの共用スペース「ヒトトキアン」

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