不動産ニュース / イベント・セミナー

2022/9/22

不動産女性塾、日管協会長の塩見氏が講演

「全国に交流の輪が広がっている。これからも女性塾セミナーを、学び、楽しい時間としたい」と話す北澤塾長
塩見氏は「賃貸住宅管理業法が施行されたことに浮かれていてはいけない。襟を正し、謙虚な気持ちでしっかり仕事を行なっていく」と話した

 不動産業に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織する(一社)不動産女性塾(塾長:北澤商事(株)代表取締役会長・北澤艶子氏)は21日、明治記念館(東京都港区)でセミナーを開催した。

 (株)明和住販流通センター代表取締役の塩見紀昭氏が、「新たな賃貸住宅管理業法施行で業界が変わる!」をテーマに講演。同氏は、米国最大の賃貸管理業団体IREMが認定するCPM(公認不動産管理士)を日本で初めて取得。2020年9月から(公財)日本賃貸住宅管理協会(日管協)の会長を務めている。

 同氏は、「賃貸住宅管理業法が施行され、管理業者に寄せられる期待が大きくなる一方で、オーナーや入居者がわれわれに向ける目は一層厳しくなる。襟を正し、謙虚な気持ちでしっかり仕事を行なっていく」とし、「入居者は部屋という空間(商品)を毎月買ってくださっている大切なリピーター。こうした考えでいれば、入居者の満足度を上げるための取り組みにつながる。家賃を払ってもらって当たり前だと思ってはいけない」と話した。

 また、日管協会長の立場から「賃貸管理業に携われたことに感謝し、業界に恩返しができれば。若い世代の人たちに『賃貸管理の仕事に就きたい』『賃貸管理業界ってかっこいい!』と思ってもらえるよう、業界発展のため力を尽くしたい」と言及。また、「管理会社の経営者やスタッフは、ハード面についての知見が浅い」(同氏)ことから、23年度には「賃貸住宅メンテナンス主任者認定制度」を設立するとし、「最低限知っておくべき建物管理の知識や技術を身につけることで、入居者への安心・安全な居住環境を提案でき、修繕に関する正確な報告をオーナーに行なうこともできる」と述べた。

 最後に、「飲水思源(いんすいしげん)」という中国のことわざを披露。「水(井戸)を飲むとき、この井戸を掘った人のことを忘れるなという意味。これは、物事の基本を忘れず、人から受けた恩を忘れてはいけないと戒めている言葉だ。この言葉にいつも支えられている」と締め括った。

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賃貸住宅管理業法

賃貸住宅を管理する業務を適正に実施するための措置を定めた法律。正式な名称は「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」で、2020年6月に制定された。

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