不動産ニュース / 開発・分譲

2023/5/31

木更津に社会課題解決&新たな買い物体験の新施設

6月8日にオープンする「KISARAZU CONCEPT STORE」外観
カートにかごをセットし、気になる商品をかごに入れながら進んでいく

 三井不動産(株)は6月8日にオープンする「KISARAZU CONCEPT STORE」(千葉県木更津市)をマスコミに公開した。アパレル業界における課題解決に向けてさまざまな取り組みを行なうことを目的とする商業施設。従来の物販店舗とは異なる、新たな体験を提供する。

 施設は南棟と北棟で構成。物件概要は過去のニュースを参照。
 施設に陳列する商品は、パートナー企業から提供を受けた余剰在庫や規格外品商品等で、それらをカテゴリやブランドの枠にとどまらない形で陳列。偶発的な発見を演出し、より楽しい買い物体験につなげる。
 来場者は300円の入場料金を支払い、入場。カートに買い物かごをセットして「DAILY OUTFIT」「KIDS」「DESIGNERS」などさまざまなエリアを通過しながら、気になる商品を手に取り、カートにキープしていく。各所に用意された試着室では枚数制限などもなく自由にフィッティングすることが可能。多数設けられた試着室の一つである「FITTING STUDIO」には、3光源に分かれた特殊なスポットライトを設置。試着そのものやフィッティング時の撮影も楽しめるようにしている。気に入らない商品は各所に用意された返却台に気軽に返却できる。このように商品を見る、試着するといった行動に関する新たな体験を提供することで、販売につなげる。

 南棟と北棟をつなぐスペースには「FACTORY LAB」を設置。新たなサイクル構築に取り組む企業や団体を応援することを目的に、その取り組みを広く知ってもらうスペースとして活用する。なお入場料や商品代金の一部は、「コントリ(contribution)」として、そうした企業・団体へ協賛金として提供する。

 カフェゾーンには、フードロス削減に向けた取り組みを行なっている(株)クラダシが、同社初となるカフェを併設した食物販スペースをオープン。フードロスにつながるような野菜や果物を使用したメニューも提供していく。

 三井不動産商業施設本部商業施設運営一部運営企画グループの新保斉大氏は、「衣類の大量生産、大量廃棄・余剰在庫の問題に着目した取り組み。見せ方、買い方を変えることで、これまでのファッションの商流を変え、ひいては課題解決につなげていきたい」と語った。

 営業時間は10~20時。

什器は同社に出店していたテナント企業が使用しなくなったものを買い取って再利用する
クラダシが運営するカフェではもったいない食材を使用したメニューも提供。初弾として、豊作で余ってしまった愛媛県八幡浜市の柑橘「まどんな」を使用したスムージーを用意

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