サンフロンティア不動産(株)は5日、米国ニューヨークで手掛けるリプランニング(不動産再生)物件「437 West 46th Street NY」(総戸数20戸)の概要を発表した。
同社は2018年12月に現地法人サンフロンティアニューヨークを設立。マンハッタンを中心に不動産再生事業を展開し、これまで複数の建物を取得・再生、日本人投資家を対象に販売してきた。
同物件は、築113年の建物を収益アパートメントとしてリノベーションしたもの。タイムズスクエアに隣接し、若いエグゼクティブ(高所得者)が選ぶ「マンハッタンで一番住みたいエリア」である飲食店街・ヘルズキッチンに所在する。敷地面積約241平方メートル、延床面積約872平方メートル、レンガ造地上5階地下1階建て。
住戸は1ベッドルーム13戸、2ベッドルーム7戸で、専有面積は32.5~41.8平方メートル。「マンハッタンは圧倒的な“貸し手市場”で、雨漏りがあったり、床に傾斜があったりと、物件のクオリティは必ずしも高くない。これらを補修しなくても満室にすることは可能だったが、ローカルの入居者に良好な住環境を提供することも当社の使命だと考え、内装・設備にはこだわった」(同社執行役員リプランニング事業統括・小田修平氏)。傾斜のある床面を平らに補修したほか、水回り設備には日本製の温水洗浄便座やナノバブルのシャワーヘッド等を導入、快適性を高めた。また、ニューヨークのリプランニング物件としては初めて、ファサード工事を実施。全面にレンガを張り付け、趣のある外観とした。
順次、各住戸のリノベーションを実施しており、全体竣工は2023年11月を予定。同年12月には投資家へと引き渡す計画。販売価格は29億7,000万円。想定年間収入は約1億2,085万円、年間支出は約4,070万円、年間収益は(NOI)は約8,015万円(※)。
「米国は人口・GDP・住宅価格いずれも成長を続けており、投資家にとって魅力的な市場である一方で、日本人が英語圏で不動産契約を交わすのはハードルが高い。その中で、日本企業である当社が売り主であるという安心感は訴求ポイントになると思っている。今後もマンハッタンを中心に事業を展開する計画で、玄関に段差を設けシューズクロークを設けたプランなど設備もさらに工夫していきたい」(小田氏)。
※1ドル=135円換算