(公財)日本賃貸住宅管理協会・賃貸管理リーシング推進事業者協議会は4日、ベルサール八重洲(東京都中央区)で設立総会を開催。約280名が出席した。同協会5番目の事業者協議会となる。
賃貸住宅管理業者と賃貸仲介業者間の取引で発生する課題を共有し、相互理解を深めながら、社会の要求に対応できるリーシング環境の整備や、それぞれの役割と責任を明確にすることなどを目的に取り組んでいく。
冒頭、同協会会長の塩見紀昭氏が挨拶。「構想から6年をかけ、ようやく今日の日を迎えられた。協議会活動で大切なことは“継続”していくこと。一歩でも二歩でも前進できるよう、また、活動を行なうことで『業界が良くなる』と実感してもらえるよう、当協会も全力でバックアップしていく」と話した。
引き続き、同協議会の会長に就任したハウスコム(株)代表取締役社長の田村 穂氏が、協議会発足の経緯について説明。「ユーザーは、入居前後のサービスを“ワンストップ”で提供されると考えている。仲介した後も、仲介業者が入居者対応を含む管理業者の業務を担う“リーシング管理”が行なわれているケースは少なくない」とし、まずは現在のリーシング環境の実態を、管理業者と仲介業者が把握し、課題を共有していくことが必要と言及した。
入居前後における不動産会社の役割を明確化し、賃貸住宅管理業法を軸とした「リーシング管理ガイドライン」を策定していくことを初年度の主な活動内容としていく。また、研究会や勉強会を行なうことで相互理解を深め、課題解決を目指す。業務における報酬の妥当性についても研究し、分業による新たな報酬の価値も創造していきたい考え。
会員数は70社からのスタート。第1回意見交換会を東京にて12月18日に開催。2024年5~6月に定期総会を開催し、リーシング管理ガイドラインの進捗状況を報告する予定。