住友林業(株)と中央日本土地建物(株)は7日、米国コロラド州デンバー近郊で、純木造賃貸用集合住宅(総戸数353戸)を開発すると発表した。両社の協業は、米国ワシントン州シアトル近郊での賃貸住宅開発に続き2件目。
今回のプロジェクトは、米国大手ディベロッパーTrammellCrow Residential(以下、TCR)との共同開発。住友林業の子会社SFA MF Holdings、中央日本土地建物の子会社Chuo-NittochiⅠLLCが組成したJVとTCRが共同出資する特別目的会社(SPC)が開発主体となる。住友林業の子会社SFCアセットマネジメント(株)が同プロジェクトの組成をとりまとめ、参画企業との調整を行なっていく。
建設地はデンバー中心部から北に約16kmのノースグレン市。テクノロジー、医療、金融関連企業が集積したブルームフィールド市まで車で15分、デンバー中心部まで20分、デンバー国際空港まで30分の場所に位置する。旅客電車やバスの利用もでき、交通利便性が高く、周辺は人口増加が続く住宅需要が旺盛なエリア。
同物件は、5階建ての純木造建築で、賃貸床面積3万1,000平方メートル。戸建住宅と同様の2×4材や2×6材の規格品を用いた木造枠組壁工法を採用する。鉄筋コンクリート造と比較してコストを抑制。内装にも木材を使用し、木質感のある高品質な住居を提供する。多くの木材を活用することで、脱炭素社会への貢献を図っていく。
共用施設は、フィットネスセンター、コワーキングスペース、スカイラウンジなどを用意。緑あふれるランドスケープで、丘の上に位置する敷地からはロッキー山脈を望む眺望を楽しむことができる。
着工は2023年10月、賃貸開始は25年6月の予定。