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2024/4/15

建築労務費の上昇、創意工夫で克服/全住協

「ヴェレーナシティ パレ・ド・マジェステ」外観。高低差を活かしたランドプラン、多様な間取りなどが評価され、計画を9ヵ月前倒して完売した点などを評価した

 (一社)全国住宅産業協会は15日、14回目となる「優良事業表彰」の表彰物件を発表した。

 優良なプロジェクト(事業および企画・開発)を実施した会員企業を表彰し、良質な住宅供給および住環境の整備促進や会員の資質向上を図る取り組み。今回は15社・18プロジェクトが応募。審査会委員の現地調査等を経て、全7部門のうち「戸建分譲住宅部門」「中高層分譲住宅部門」「企画・開発部門」から合計13プロジェクトを選定した。

 事業表彰審査会の座長を務めた宮内宗頼氏((株)サジェスト代表取締役社長)は、「大手ディベロッパーが大規模再開発にシフトしているが、会員の事業規模ではなかなか参入は難しい。だが、そうした物件が必ずしもユーザーの購入余力を満たしているとはいえず、会員各社の事業はそこに意義がある。建築労務費の上昇をさまざまな創意工夫で克服しており、審査していても、わくわくする物件が多かった」と総評した。建築労務費の上昇の影響については「ここ数年は、建築費の上昇分以上の売値にユーザーが付いてきてくれたが、もはや限界。来年以降は『たとえ高くなっても思い切ってより良いものを作る』といった差別化が必要になるだろう」と語った。

受賞作品は下記の通り。

■戸建分譲住宅部門
・「ストークガーデン加古川町木村」(SHOWA GROUP(株)、兵庫県加古川市、総戸数3戸)

■中高層分譲住宅部門
・「アクタス博多グランミライ」((株)クレ・コーポレーション、福岡市中央区、総戸数153戸)
・「グランフォーレ大橋駅前レジデンス」((株)コーセーアールイー、福岡市中央区、総戸数83戸)
・「ヴェレーナシティ パレ・ド・マジェステ」(大和地所レジデンス(株)、横浜市港南区、総戸数193戸)
・「ウィルローズ横浜鶴見」((株)THEグローバル社、横浜市鶴見区、総戸数49戸)
・「アレイール南上原アダット」((株)サンクス沖縄、沖縄県那覇市、総戸数65戸)
・「ミオカステーロ京王稲田堤III」(山田建設(株)、川崎市多摩区、総戸数52戸)
・「ピアース渋谷」((株)モリモト、東京都渋谷区、総戸数67戸)
・「ガーラ・プライム横濱関内」((株)FJネクストホールディングス、横浜市南区、総戸数199戸)
・「SYFORME MOTOMACHI-CHUKAGAI」((株)シーラ、横浜市中区、総戸数95戸)

■企画・開発部門
・「メイクス氷川台アジールコート」((株)アーバネットコーポレーション、東京都練馬区、総戸数37戸)
・「ウィルローズ府中宮町」((株)THEグローバル社、東京都府中市、総戸数56戸)
・「ホテルグランビュー石垣The First」((株)富士開発、沖縄県石垣市、総客室数98戸)

 なお優秀作品は、6月4日の定時総会で表彰される。

「SYFORME MOTOMACHI-CHUKAGAI」外観。投資用物件ながら、ZEH‐Oriented仕様。屋上の太陽光発電と蓄電池を組み合わせ、各戸に非常用電源を供給するなど、意欲的な商品企画で周辺相場を上回る賃料を実現したことなどを評価
「ホテルグランビュー石垣The First」外観。自社ホテルの建て替えに際し、別館を先に開業し、従業員の雇用を確保した

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