不動産ニュース / 開発・分譲

2024/5/30

芝浦PJ、街区名「BLUE FRONT SHIBAURA」に

「BLUE FRONT SHIBAURA」完成イメージ
開発中のS棟(中央左)。浜松町ビルディング(同右)をN棟に建て替え、S棟・N棟のツインタワーとする計画

 野村不動産(株)と東日本旅客鉄道(株)(JR東日本)は30日、両社が共同で推進している大規模複合開発「芝浦プロジェクト」(東京都港区)の街区名称を「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」に決定したと発表した。

 同プロジェクトは、国家戦略特別区域計画の特定事業。浜松町ビルディング(東芝ビルディング)の跡地と、JR東日本保有の東海道貨物支線大汐専用地を合わせた区域面積約4万7,000平方メートルに、事業所、商業施設、ホテル、駐車場用途の地上43階地下3階建てのS棟(竣工予定2025年2月)と事業所、商業施設、住宅、駐車場用途の地上45階建て地下3階建てのN棟(同30年度)のツインタワーを建設する。建物は、鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、延床面積約55万平方メートル、高さ約230m。世界的建築家の槇 文彦氏が設計し、東京湾岸部の新たなシンボルとして、国際ビジネスや観光の拠点とする。計画の詳細は、過去のニュースを参照。

 野村不動産は東京都内で開いた記者発表会で、同プロジェクトの進捗を説明。S棟内施設の概要を明らかにした。
 1~3階の商業施設は、飲食店を中心に約40店舗で構成。4階には最大面積1,000平方メートル超のバンケットホールを設ける。
 7~33階をオフィスフロアとし、28階には、約1,500坪の入居者企業専用の共用施設「スカイラウンジ」を用意する。6つのエリアで構成し、「ラウンジエリア」は、ブレーンストーミングや一人での作業などに適した設計とし、「共創エリア」は企業の展示会やワークショップなどができる場とする。「ウェルネスエリア」には、フィットネス器具やサウナ、岩盤浴、シャワー、メディテーションルームなどを設置し、ワーカーの健康向上につなげる。「バケーションエリア」と「テラスエリア」は、東京湾を一望できる空間とし、カフェで軽食を楽しむことができる他、夜にはアルコール類も提供する。また、「会議室エリア」も設け、企業のニーズに対応する。
 1日の予定などを確認できるだけでなく、一人ひとりの見たい景色やその時のマインドに合わせた共用施設内の場所を検索できる機能を持つ専用アプリも開発し、ワーカーに寄り添った働き方を実現する。

 35~42階には日本初進出のホテルブランド「フェアモントホテル」を誘致。「フェアモント東京」(客室数219室)として開業する。S棟開業後には、ホテルサービスと一体のクルージングを提供する計画で、野村不動産が建造するクルーズ船により芝浦と浅草、豊洲、大手町、日本橋、羽田などをつなぐ。

 S棟のオフィスについては、交通利便性や共用施設が評価され、野村不動産グループの本社移転分を含め「リーシングは内定約7割と順調」(野村不動産代表取締役社長:松尾大作氏)という。

 野村不動産ホールディングス(株)代表取締役社長兼社長執行役員グループCEOの新井 聡氏は「東京の水辺の可能性を切り開き、ベイエリアに大きな影響を与えることによって東京の発展に寄与するべく、事業パートナーである東日本旅客鉄道と一丸になって取り組んでいく」と話した。

開発中のS棟28階からの眺望
「芝浦プロジェクト」の街区名称を発表した、(右から)野村不動産(株)代表取締役社長の松尾大作氏、野村不動産ホールディングス(株)代表取締役社長兼社長執行役員グループCEOの新井 聡氏、東日本旅客鉄道(株)執行役員マーケティング本部副本部長の竹島博行氏

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