(一社)不動産流通プロフェッショナル協会(FRP)は25日、第3回「プロフェショナルプレイヤー・フィロソフィー(ppp)講座」を開催した。
同協会は2021年に設立。(公財)不動産流通推進センターが認定した「公認 不動産コンサルティングマスター」と「宅建マイスター」の有資格者が会員の業界団体。ppp講座は、日本経済に寄与する産業を担う人材育成のために必要な職業倫理と使命感を学ぶことを目的としている。
冒頭、同協会代表理事の真鍋茂彦氏は「当協会を設立して3年、現在は役員を含め40名ほどの団体となっている。プレイヤーとしてのコンプライアンス意識、知識や品格を備えた存在にならなければ、社会的にリスペクトされることはない。ppp講座を通して、国民から真に信頼される人材を増やしていく」と述べた。
(株)セゾンリアルティ代表取締役会長CEOの竹井英久氏が、「CLIENT FIRST 実現にむけて」をテーマに基調講演を行なった。倫理規定の内容について、「依頼者利益のために全力を尽くす『Client First』であるべき」「真実のみを依頼者に伝え、情報の誇張や不正確な伝達、リスクや不利益情報の隠蔽、推測で業務を進めてはならない」などを紹介。また、「宅建業の課題は消費者信頼感の不足」であるとし、「消費者取引に携わる宅建士が信頼されるためには、必要な資格を取得し、消費者取引経験と深い知識を持つこと、倫理宣言と行動基準を表明していくことが必要」と話した。
引き続き、東急リバブル(株)顧問、橋本不動産コンプライアンス研究所代表、宅建マイスター・フェローの橋本明浩氏が登壇。宅建業界におけるコンプライアンスという課題について触れ、「『コンプライアンス』を実践するために必要なことは、『倫理的責任』と『法的責任』を果たすこと」と言及。「宅建業者は、安全・安心な不動産取引を実現・推進し、取引の関係者や消費者からの高い信頼を得ることで、不動産業界のプレゼンスを向上させる社会的使命を負っている」とし、「常に高いコンプライアンス意識を持ち、事業環境の変化を敏感に察知すること。そして、自己研さんを怠ることなく業務に取り組んでいただきたい」と述べた。