(公社)全国宅地建物取引業協会連合会は6日、同連合会の不動産総合研究所による事例発表会をオンライン形式で実施した。
今回は「空き家問題待ったなし『地域で奮闘する空き家対策の取り組み』」と題して、各地で空き家対策に取り組む会員事業者がその取り組みや空き家を取り扱うメリット、感じている課題などを話した。
冒頭、同連合会空き家対策推進プロジェクトチーム座長の泉 藤博氏が基調講演を実施。同プロジェクトチームのこれまでの検討経緯、国土交通省の空き家対策推進施策に関する説明、2025年4月にスタートした各宅建協会における空き家相談窓口の設置と会員事業者が空き家を取り扱うための研修システムについて紹介した。同氏は「会員の創意工夫によって、空き家のビジネスの可能性が広がると感じている」などと語った。
その後、会員の梅鉢不動産(株)(山梨県丹波山村)代表取締役の梅原颯大氏、(株)リライト(横浜市神奈川区)代表取締役の田中裕治氏、(株)アインエステイト(長野県上田市)代表の樋口盛光氏が登壇して講演した。
梅原氏は、同村唯一の不動産会社として村役場と連携して実施した足を使った空き家調査や、専門士業・大学生との連携などを紹介。「空き家を取り扱うには、修繕ではなく、『法律』と『残置物』の整理に特化することで流通が促せる」などと話した。
また田中氏は取引実例を示しながら、所有者の不安の払しょくするための方法などを説明。空き家対策に取り組んだことで信頼を得ることにより、 好条件の案件が紹介されるなどメリットもある。「空き家対策は小さな積み重ねが大切。全員が取り組む必要はないが、取り組めば仕事につながってくる」(田中氏)。
樋口氏は、所属する長野県宅地建物取引業協会上田支部と上田市の連携による取り組みや、研修による人材育成について説明。上田市と連携して空き家対策を進めてきた11年間で200件以上の売買成約を成約するなど合計319件の空き家解消につながったことを明らかにした。
