海外トピックス

2019/7/1

vol.358 ハワイで暮らすなら考えたい!ハリケーン保険【アメリカ】

 太平洋に浮かぶ島ハワイは、世界中から観光客が訪れる人気リゾート地で、しかも移住したいと考える方も多い場所です。ただ、ハワイで暮らすのなら考えておきたいのが、毎年のようにやってくるハリケーンのこと。もしもハリケーンが接近、上陸すれば、電気や水道などのライフラインが止まる可能性があり、普段は旅行客でにぎわう観光地でさえも静まり返り、あたりの景色は一変します。そんなハリケーンに備えて、ハワイでは住宅保険に「ハリケーン保険」があるんです。

ハワイに毎年のようにやってくるハリケーンとは

 熱帯低気圧は強さと存在する地域によって呼び名が変わり、ハワイが含まれる太平洋北中部・太平洋北東部・大西洋北部では最大風速64ノット以上の熱帯低気圧を「ハリケーン」と呼び、日本がある太平洋北西部では最大風速が17.2m/秒(34ノット)以上の熱帯低気を「台風」と定義しています。ハリケーンと台風では強さの基準が異なりますが、ハリケーンの勢力を表す5段階のカテゴリーのうち、最大となる「カテゴリー5」は、最も強い台風の「クラス5」に相当するとされています。

6~11月はハリケーンシーズン

2018年8月にハワイ諸島に接近したハリケーン・レーン。(NASA’s Earth Observatory)

 ハリケーンのシーズンは毎年6月から11月まで。日本でも台風が頻発する8月、9月頃は、太平洋の海域でもハリケーンが発生することが多く、ハワイ諸島にハリケーンが接近することがよく起こります。

 例えば2018年8月には「レーン」と名付けられたハリケーンがハワイ諸島に接近。一時はカテゴリー5まで発達したため、普段は観光客でにぎわうワイキキの街でもほとんどのレストランやショップが店を閉め、旅行客はホテル内に缶詰め状態になりました。また地元住民は電気や水道の供給が止まった場合に備えて、飲み水を買いだめするためスーパーに殺到し、どこのお店も飲料水の棚が空っぽとなる事態となりました。結局ハリケーン・レーンは、ハワイ島の一部地域に数日間で1000ミリ以上の大量の雨をもたらし、1950年以降アメリカを襲ったハリケーンの中でも3番目に多い雨量だったそうです。

ハワイ史上最大の被害をもたらしたハリケーン・イニキ

 2018年にハリケーン・レーンが接近した際、オアフ島ホノルルでは強風によって木の枝が道路に散乱しましたが、それほどひどい豪雨ではなく、多くの地域で電気も水道も止まることはほとんどありませんでした。しかしハリケーンがくるたびに、日本人からすると「ちょっと大騒ぎしすぎでは…」と感じてしまうほど、地元民がハリケーンへの準備に余念がないのは、1992年に起きたハワイ最大のハリケーン被害があったからにほかなりません。

 1992年9月に発生したハリケーン・イニキは、ハワイ諸島最北端にあるカウアイ島を直撃。1,421戸の家屋が全壊、5,152戸が半壊し、死者6名、重軽傷者331名を出す甚大な被害をもたらしたのです。だから、このハリケーン・イニキのことを記憶している地元の方は、人一倍「ハリケーン=しっかり備えよう」という意識が強いのだと思います。

コンドミニアムのラナイ(ベランダ)はシャッター付きの場合が多く、防犯や日除け以外にハリケーンの暴風雨予防にもなります

ハリケーンの被害から家を守る「ハリケーン保険」

 では、そんな勢力の強いハリケーンによって、自宅が被害にあった場合どうなるでしょうか。不動産を購入した人が入る一般的な住宅保険では、ハリケーンや洪水、津波などの自然災害の被害は免責対象となり、補償されません。ハリケーンによる被害を補償してほしい場合は、オプションに「ハリケーン保険」をつけて加入することが必要となります。もしもハワイの住居が海や川の近く、海抜が低く浸水被害が起きそうな地域、ハリケーンによって被害を受けるリスクが高い場所であれば、ハリケーン保険の加入を検討してみることが必要になりそうです。

 もちろん、ハワイといっても海沿いの家から山間部にある家まで、住んでいる住宅は人それぞれ。自分が暮らす地域と住居環境を合わせて、ハリケーン保険の加入を考えてみることが必要となります。


佐藤まきこ(さとうまきこ)
ハワイ在住エディター。女性誌のエディターやファッションビルの広告・プロモーションのプランナー、コピーライターとして長年経験を積み、フリーランスのエディター・ライターへ。大手メディア立ち上げや編集に携わる。

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お知らせ

2019/7/9

「記者の目」更新しました

「事故物件」の流動化に挑む」更新しました!
最近、よく耳にするようになった「事故物件」。心理的瑕疵の心配があることから取引を避ける不動産仲介会社が多く、市場に出回っても不当な安さで買い叩かれるなど、物件所有者の苦労は計り知れない。「事故」の内容が自殺や殺人事件ならともかく、自然死(孤独死)までもが同一視されるために、超高齢化社会の日本において、頭を悩ませるオーナーがますます増加することも想像できる。今回は、そうしたオーナーを救うためにつくられた事故物件専門サイト「成仏不動産」に注目。運営会社を取材した。