不動産ニュース / その他

2003/2/21

長谷工総研、「分譲マンションにおけるシックハウス対策の課題」を発表

 (株)長谷工総合研究所は、シックハウスに関する現状を整理するとともに、今後の課題について考察したレポート「分譲マンションにおけるシックハウス対策の課題 -現状と建築基準法改正に向けた動き-」をまとめ、発表した。

 これによると、シックハウスは一般的に新建材の普及と住宅の高気密化が原因とされており、1996年以降、さまざまなシックハウス対策が推進され、自主規格製品の普及もなされているが、化学物質発生源の特定や建材からの放散量と室内空気中化学物質濃度との相関データの蓄積は十分ではない。
 そのような中で、「住宅性能表示制度」においてホルムアルデヒド対策・換気対策が設けられ、化学物質の濃度測定についても選択項目として追加。これに伴い、24時間換気システムを標準仕様とする分譲マンションも増えており、エンドユーザーに対し換気の重要性を説明するディベロッパーも増えてきている。また、住宅性能表示制度に盛り込まれていない化学物質についても、放散量の少ない商品を積極的に採用したり、室内濃度測定を実施するなど、分譲マンションにおいて安全な住環境の提供をめざす動きは既にみられているものと思われる。
 同レポートでは、今後の課題として、シックハウス対策に最も安全とされる建材を選定すべきであるが、実空間のホルムアルデヒド濃度がどうなるかについては明確にはわからず、また、上位規格品のコストが建築費におよぼす影響等を考慮したうえでどのような建材を採用するかなど、事業者にとって課題は多い。今後もシックハウスに対して常に問題意識と正確な情報・知識を持ち、安全で快適な住環境の提供が望まれる、とまとめている。

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年4月号
市場を占う「キーワード」
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/3/7

「海外トピックス」を更新しました。

飲食店の食べ残しがSC内の工場で肥料に!【マレーシア】」配信しました。

マレーシアの、持続可能な未来に向けた取り組みを紹介。同国では、新しくビルを建設したり、土地開発をする際には環境に配慮した建築計画が求められます。一方で、既存のショッピングセンターの中でも、太陽光発電やリサイクルセンターを設置し食品ロスの削減や肥料の再生などに注力する取り組みが見られます。今回は、「ワンウタマショッピングセンター」の例を見ていきましょう。