(独)建築研究所はこのほど、「公共空間に設置される防犯カメラへの賛成態度に関するアンケート調査」を発表した。安心安全に関する全国規模の基礎調査の一環としてインターネット調査を実施したもので、有効回答数は2,827人。
公的主体が設置する防犯カメラの設置場所別にみた賛成態度は、「繁華街(盛り場)の路上」、「駅の駐輪場」、「スーパーの駐車場」、「近隣商店街の路上」、「自宅近くの公園」、「自宅近くの生活道路」の順で賛成率が高かった。逆に反対率は、「生活道路」が「繁華街」の3.5倍となっており、同研究所では、「守られるプライバシーのレベルを反映している」と分析している。
また、自宅近くの生活道路に防犯カメラを設置する場合の主体別にみた賛成態度は、個人か組織か、民間か公的主体かによって賛成率に大きなギャップがあり、特に「個人」の設置については、反対率(37%)が賛成率(28%)を上回った。
同研究所では、「プライバシーより安全・安心を優先するという回答が圧倒的に多いものの、プライバシーと安全・安心のどちらを優先するかは、設置場所や設置主体によって大きく異なる」と考察している。