不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2011/2/4

特損計上も、住宅事業の営利大幅改善などで増収増益/三菱地所11年3月期第3四半期決算

 三菱地所(株)は4日、2011年3月期第3四半期決算を発表、報道向け説明会を開催した。
 
 当期(10年4月1日~12月31日)の連結売上高は6,458億100万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は1,125億9,200万円(同0.2%増)、経常利益は935億6,300万円(同51.2%増)、四半期純利益は444億4,900万円(同27.3%増)。投資有価証券評価損16億600万円、減損損失22億3,600万円およびエクイティ出資評価損13億8,500万円を特別損失として計上し、税金等調整前四半期純利益は883億3,400万円だった。

 主力のビル事業は、09年4月に竣工した「丸の内パークビル」の収益等が寄与し、建物賃貸収益2,986万9,100万円を計上。営業収益は3,434億6,600万円(前年同期:3,258億6,500万円)、営業利益1,089億5,500万円(同:936億5,600万円)となった。当期末の空室率(全国全用途)は4.78%だが、11年3月末には4.0%程度になると予想。丸の内エリアも当期末空室率3.95%だが、同期末には全国全用途と同様に下がるとみており、3%を切る水準にまでもっていきたいとしている。

 住宅事業では、「MID OASIS TOWERS(ミッドオアシスタワーズ)」(神奈川県相模原市)や「パークハウス文京関口」(東京都文京区)、「BELISTA板橋大山」(東京都板橋区)など分譲マンション4物件3,374戸を計上したが、大規模物件のあった前年同期よりも戸数が減少。営業収益1,886億(同:2,196億円)と減ったが、営業利益は3億5,900万円(同:営業損失33億9,600万円)と大幅に改善。通期売上計上予定額の約93%が契約済み。粗利益率は15%程度と、依然利益の出にくい物件が一掃されてはいないものの、11年1月2日に発足した三菱地所レジデンスは15年の粗利目標20%を「巡航速度」としており、徐々に粗利を確保していく考え。

 通期予想では、営業収益9,750億円、営業利益1,560億円、経常利益1,210億円、当期純利益630億円を見込んでいる。なお、2011年度は同社の新たな中期経営計画の初年度にあたる。

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