不動産ニュース / その他

2017/5/30

自立支援に向けた介護を考えるシンポジウム

第1部では、高齢者住宅の経営者や施設管理者が、
自社の取り組みや自立支援介護に対する
考えなどを述べた

 高齢者住宅経営者連絡協議会は29日に渋谷区文化総合センター大和田(東京都渋谷区)にてシンポジウム「高齢者住宅経営者が、自立支援に向けて、これからの介護を語る!」を開催。約250人が参加した。

 2部構成の第1部では、「介護のあるべき姿、私の考え」をテーマに、会員企業の経営者ら4人が登壇。それぞれが考える“介護”や“自立支援”について語った。社会福祉法人伸こう福祉会理事長の足立聖子氏は、「自立支援とは何か。自分でできることを自分でしてもらうことという理解では不十分」とし、介護を受ける人が何を求めているかを考えながらサービスを提供することの重要性について述べた。また(株)ベネッセスタイルケアまどか川口芝ホーム長の篠原竜樹氏は、利用者がその人らしい生活を送るために、利用者のできること、やりたいことを支える、介護者が“黒子”に徹して介護を提供するという取り組みを紹介。その内容やその成果についても語った。

 第2部では、千葉商科大学人間社会学部教授の和田義人氏の司会で、高齢者住宅・施設運営企業の経営者、施設管理者、従業員、介護を専攻する大学生が参加してのパネルディスカッションを開催。自立支援を導入する際の難しさやリスクのほか、導入のメリットや効果などさまざまな面から意見を交換した。

 パネリストからは、利用者や家族の安全確保の意向から、管理する介護に偏重しがちな現実を踏まえた上で、「『ありがとう』と言われるからと提供しているサービスが、利用者のできることを奪うことにつながっていることもある」「自立支援を実現するためには、われわれも含めて踏み出す勇気が必要。利用者の生活の質の向上を実現するためにも、自立支援を進めていく努力を重ねていきたい」などさまざまな意見が交換された。

パネルディスカッションの様子

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「海外トピックス」を更新しました。

サントスの「動く博物館」と中心街の再活性化【ブラジル】」を更新しました。

ブラジル・サンパウロ州のサントスでは、旧市街地2.8キロをめぐる「動く博物館」が人気となっている。1971年には一度廃止された路面電車を復活して観光路面電車としたものだが、なんと日本から贈られた車両も活躍しているという。