不動産ニュース / 政策・制度

2018/3/5

IT重説開始から半年、苦情・紛争は0件/国交省

 国土交通省は5日、第4回目の「ITを活用した重要事項説明に係る社会実験に関する検証検討会」を開催。2017年10月に本格運用開始した賃貸取引におけるIT重説の実施状況、および社会実験を行なっている法人間売買取引におけるIT重説の実施状況について、事務局が報告を行なった。

 IT重説実施に伴う苦情・紛争件数について、これまで確認されたものはないと公表。また同省が全国に設置した「IT重説相談窓口」にあった206件の相談は、宅建業者からの同意書の取得や使用機器などの使用方法に関するものが大半であり、その件数も時間の経過とともに減少していることが報告された。

 重説実施件数については、IT重説専用のシステムサービス提供事業者を対象にした実施件数調査では、17年10月・189件、同11月・449件、同12月・643件、18年1月・1,019件と、件数が徐々に伸びていることが分かった。

 IT重説の説明の相手方に対する結果では、21~40歳が約77%を占めるなど、IT機器への親和性の高い年齢層への実施が多い結果に。IT重説実施中の様子については、「重説を聞き取れた」(十分聞き取れた・聞き取れた)が90%超、「映像を確認できた」(十分確認できた・確認できた)が97%超となるなど、おおむね問題なく実施されている状況が明らかとなった。

 17年8月から開始している法人間売買における社会実験については、実施件数は1件のみ。その実施事業者と説明の相手方に実施したアンケート調査についても公表。特にトラブルや問題が発生することなく、順調に実施されたことが報告された。

 委員である(一社)新経済連盟事務局長の関 聡司氏も、不動産ポータルサイトに掲載している不動産会社438社を対象に実施したアンケート調査結果を報告。「個人間売買の社会実験に取り組むべき」との回答が77.2%、「契約予定者が希望すれば、ITを活用して重説や契約ができるようになることは良いと思う」が78.5%という結果を踏まえ、「個人間売買の社会実験も開始すべき」という意見を述べた。

 その他委員からは、賃貸におけるIT重説の実施・普及状況が順調に進んでいる点について評価する声が多く挙げられたほか、法人間売買における実施については、「実施件数が少なく、その物件についても所有物件隣地の更地の売買ということで、データが揃ったとは言い難い。対象を広げることも含めて検討が必要ではないか」という声もあった。また個人間売買でのIT重説実施についても検討の必要がある、との意見も挙げられた。

 次回の検討会は、法人間売買の社会実験期間が終了する8月以降に開催する予定。

この記事の用語

重要事項説明

宅地建物の取引において、宅地建物取引業者が取引当事者に対して契約上重要な事項を説明することをいう。また、その際に、説明の内容を記載して当事者に交付する書面を重要事項説明書という。

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