不動産ニュース / 調査・統計データ

2018/7/20

かぼちゃの馬車問題で「不動産投資への信用低下」

 (一社)不動産総合戦略協会はこのほど、不動産投資に関する緊急調査を実施。「かぼちゃの馬車」問題を踏まえた不動産投資への課題と対応について公表した。不動産投資を実施している人(不動産投資・有:87.5%)と、これから不動産投資を考えている人(不動産投資・無)を対象に、6月11~29日の期間、調査を行なった。

 「かぼちゃの馬車」問題は、「ディベロッパーによる無理なビジネスモデル」(不動産投資・有、無ともに35.3%)が大きな要因であるとの回答が多数。「金融機関の稟議書改ざん等の不正な融資」との回答は、「不動産投資・有」は20.2%に過ぎなかったが、「不動産投資・無」は47.1%と約半数を占めた。
 また、投資家の自己責任については、「不動産投資・有」が36.1%と高く、「不動産投資・無」の17.6%に比べて倍以上に。「不動産投資・無」の回答が少なかったことに対しては、「金融機関への信頼が高いため、その責任を問うことになっている」と分析している。

 かぼちゃの馬車問題の影響については、「不動産投資全般の信用性が低くなる」が「不動産投資・無」で64.7%、「不動産投資・有」も47.1%を占めた。「金融機関からの融資条件が厳しくなる」は、「不動産投資・有」が67.2%、「不動産投資・無」も52.9%となり、不動産投資環境全体への影響が懸念されている。

 また、今後の対策として「不動産投資・有」は「投資家保護に関連する法制度の整備」(5.9%)や「金融機関への監督官庁の指導を厳しくする」(6.8%)と、行政サイドの取り組みはあまり重視しておらず、「投資家自身が勉強する」が64.4%を占めた。投資家が自ら勉強するためには、「中立的な立場で必要な情報を提供するコンサルタントや、学習の場が必要とされている」とした。
 「不動産投資・無」では、「金融機関への監督官庁の指導を厳しくする」が35.3%だった。

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